ジャニーズ事務所の新ユニット、SixTONESとSnow Manが、デビューシングルを1月22日に同時リリースする異例の事態となり、更にBillboard Japanとオリコンでは対応が異なる見込みになった事で、ファンの間でも混乱が広がっている。
そこでどのような形になるのか。ここではBillboard Japanでの対応についてまとめてみました。
CD売上
発売日となる1月22日に、Billboard JapanからSoundScan Japan調べの20・21日分(当然今週の新譜に関してはフラゲ日になる21日のみ)のCD売上が発表され、SixTONES盤とSnow Man盤のCD売上は分割されて計上されていました。よってBillboard JapanではCD売上においてSixTONES盤とSnow Man盤は優劣が付く形で発表されます。
Billboard Japanはオリコンのように、Billboard Japan自身がチャートデータを集計している訳では無く、全てのチャートデータを外注により仕入れており、CD売上に関してはSoundScan Japanが集計したCD売上枚数を使用している(SoundScan Japanはアメリカ・ニールセン傘下の調査会社でありオリコンとは一切無関係)。オリコンとは異なり売上枚数の減算処理は無く、集計店舗においての国内売上枚数はそのまま反映される形になっている。
従ってジャニーズではないが、このような差が出る事もある(先に説明した通り、オリコンの精査はAKB48の200万枚達成阻止を目的としている側面もある)。
オリコン:166.1万枚
SoundScan:266.3万枚
AKB48のCD売上については、日本レコード協会のゴールドディスク認定(出荷枚数)からSoundScan発表分の数字が実際の売上枚数に近い事は証明可能です。
すなわち集計対象外の売上が無い限りは、SoundScanの売上はガチと考えていいでしょう。そこでSixTONES vs. Snow Manが展開されるのであれば、まさにガチンコの勝負と言えるでしょう。
また、集計店舗の違いと集計サンプルから推定売上枚数を算出するロジックの違いにより、SoundScanとオリコンとの計上差はどうしても生じます(集計店舗数の大小による枚数差ではない)。今回はイベントへの応募券が特典として付いてきますので、オリコンでは精査により(他のグループと比べれば緩いものの)多少の割引があると見られます。
木曜日(23日)と月曜日(27日)にBillboard Japanから発表される数字はCD売上のみの数字となり、それ以外の要素が加えられたBillboard Japan Hot 100は水曜日(29日)に発表されます。
ダウンロード売上
現時点では音楽配信を行っていませんが、今後行うかどうかは不明のため、もし音楽配信を行ってきた場合のために説明しておきます。
Billboard Japanでのダウンロード売上は、1曲単位でのダウンロード数に加え、シングルCDの表題曲(ここでは「Imitation Rain」、および「D.D.」が対象)に関してはパッケージ(CDシングルの)内容を一括してダウンロードするバンドルダウンロード数も、1曲単位でのダウンロード数に加算されます。
現時点でのBillboard Japanでの集計元はiTunes、amazon、Google Play Music、mora、mu-mo、LINE MUSIC、レコチョクの7社です(赤文字はオリコンと共通)。
ストリーミング再生数
これもダウンロード同様1曲単位でのランキングとなります。ただしオリコンとは違い無料ユーザーによる再生数も含まれます(無料ユーザー分については割り引かれ計上される)。
現時点でのBillboard Japanでの集計元はAmazon Music Unlimited、Apple Music、AWA、Google Play Music、KKBOX、Spotify、LINE MUSIC、Rakuten Music、RecMusicの9社(赤文字はオリコンと共通)に加え、dヒッツ、うたパスでの再生回数も加えられます(この2社の再生数に関しては割り引かれ計上される)。
ラジオ
リクエスト数ではなく、あくまでオンエアされないと1回として認められません。ラジオ局の聴取可能人数と番組聴取率によりその1回のオンエアでのポイントが変動します。
ルックアップ
Gracenote社のCDDBにアクセスした回数が用いられる。使っているCDプレーヤー、もしくはCD再生ソフトがGracenote社のCDDBからデータをアクセスしているか(他社のCDDBでは無いか)を確認しましょう。
楽曲データがあればフラゲ日(正規の発売日を待たず)にCDを再生してしまっても問題ありません。
ツイート
すでに曲名と歌手名をツイートしている人も多く、それが要因でCDTVにもランクインしています。ハッシュタグの必要はありません。#np、#nowplayingも必要ありません。今回は関係ありませんが、曲名ではないアルバムタイトルやEP盤のタイトルをツイートしても意味はありません。また「ついラン」とは無関係です。
MV再生数
すでに「Imitation Rain」と「D.D.」のMVが公開されていますが、残念ながら公開当初の時点では集計条件を満たしていなかったため一部再生数が反映されていません。
両者ともMV再生数を表す赤のグラフが1月20日付の時点で付与されており、1月6日以降で集計条件を満たした時点からの再生数に関しては有効となりました。ちなみに…
「JAPONICA STYLE」はMV再生数は反映されていません。なお、国内での再生数が有効となるため、アカウントの場所設定が日本以外でも問題ありません。
カラオケ
これは楽曲がリリースされてからすぐに効果が発揮されるものではないので、まずは楽曲を如何に世間に浸透させるかを主眼におくべきでしょう。ここでの結果は後から付いてくるものです。
Billboard Japan Hot 100
上記8種要素の総合チャートとなるのが毎週水曜日に発表されるBillboard Japan Hot 100となります。CD売上とルックアップのポイントについては表題曲(「Imitation Rain」、「D.D.」)にのみ加算されるため、通常盤に収録されているカップリング曲に関してはCD売上とルックアップのポイントは加算されません(オリコンのように全ての売上をまとめられると、「Imitation Rain」か「D.D.」のどちらか1曲のみにCD売上とルックアップのポイントが加算される事になるため不都合)。
なお週間チャートにおいてはCD売上がもっとも重要な要素ですが、年間チャートにおいては逆にCD売上がもっとも重要では無い要素になりつつあります(昨年の年間チャートベスト100において、CD売上でも100位以内に入っていたのは31曲)。
Billboard Japanの集計要素の内容については、こちらにも詳しく書いてあります。
なお、現時点でジャニーズグループの中で、シングルCDの楽曲がHot 100で無敗なのは、Kis-My-Ft2とKing & Princeの2組のみです。
以上、おそらくBillboard Japanで想定されるところはまとめてみました。先に取り上げたオリコンでの対応と共にごらんいただければと思います。
最後に肝心な事を。今となってはビルボードにしろオリコンにしろ、芸能ニュースで取り上げられるものの1位を取っても大した宣伝効果にはなりません。ただの自己満足でしか無いのでその点を留意した上で、度が過ぎないように応援してください。