簡単な解説(Formula E編)
・そもそもFormula Eって?
F1に代表されるフォーミュラカーで、燃料では無くバッテリーからの電力を動力源とする電気自動車(バッテリーEV)によるフォーミュラカーの世界選手権。F1と同じFIA(国際自動車連盟)が主催している。
燃料を燃焼させてエンジンの動かす内燃機関より動力源から発生する騒音が小さいため(あくまで小さいだけであり、それなりに音量はある)、東京のような都市部の市街地コースでの開催が多い。
・予選の方法
まずは出場する22人が2つの組に分かれ制限時間内でのタイムアタックを行い、各組上位4名が上位グリッドをかけたデュエルステージに進む。
デュエルステージは1対1の勝ち抜きトーナメント。追走形式によるスーパーラップ(1周勝負)のタイムアタックで、とにかく相手より速ければ勝利となり、最後まで勝ち抜けば栄光のポールポジションを獲得できる。
・決勝の見どころ
初期のバッテリー量(フル充電状態)だけではレースを走り切る事ができない。ブレーキにより発生する回生エネルギーでバッテリー量を回復させつつレースを走らなければならずペース配分が重要。
レース中に2回、計8分間アタックモードを使う事ができる(車体のLEDが青から紫に変わる)。モーターの出力が上がるだけではなく、今期からこれを使うと四駆化するため(通常は後輪駆動)、加速性能が飛躍的に向上する(F1より速い)。
東京ではターン4のヘアピンの外側を通過すると発動する。混戦時には一時的に順位を下げるリスクもあるため、使いどころが重要となる。また予選デュエルステージや決勝レーススタート時数秒間もアタックモードとなる。
今期から東京のように2レース開催の会場では、土曜日のレースはピットブーストが施行される(日曜日のレースと1レース開催の会場では行われない)。これはピットに入り約10%分の急速充電を行うもので、バッテリーが一定量減るとこれを行うためのピットインが可能となる(最低停止時間が定められているため、早抜けは出来ない)。上記アタックモード同様、消化義務となるため必ず行わなければならない。ただし充電器は1チームにつき1台のため、2人をどのタイミングでピットに入れるかが重要となる。
なおレース中の事故処理に時間がかかった場合は、予定されていた周回数から追加する場合がある(昨年の東京は2周追加された)。
当日は雨の予報も出ているが、Formula Eのタイヤは全天候型のタイヤのため、雨が降っても(止んでも)雨用(晴用)のタイヤに交換する必要は無い。
今年も併催される東京都のイベント「TOKYO GX ACTION」と共に、「FAN VILLAGE」が無料開放される予定となっている。チケットもまだ余裕があるようなので、興味のある方はビッグサイトまで行ってみてください。
昨年のレースダイジェスト