アメリカで一番人気のモータースポーツ

 アメリカのモータースポーツと言えば、91年にF1チャンピオンとなったN.マンセルが参戦したのを機に有名になったインディカーシリーズ(当時はCART主催、現在はそこから分離・独立したIRLが主催。CARTは倒産し、現在チャンプカーシリーズとして別シリーズを展開)が知れ渡っている。しかしアメリカでは、それをも大きく上回る人気のモータースポーツがある。市販車ベースの車でオーバルコースを疾走するストックカーレースである。その最高峰、NASCAR・ネクステルカップの06年シーズンがいよいよ今週開幕する。

 日本やヨーロッパではGTカーレースに相当するこのストックカーレース。鋼鉄製のボディをパイプフレームで補強したモンスターマシーンは時速250kmオーバーで接触ギリギリのサイドバイサイドをバトルを演じる。その圧倒的迫力とスピード感に観客は盛り上がるばかり。NASCAR・ネクステルカップシリーズともなればスタンドは常に超満員。特に開幕戦にして最大のイベントであるデイトナ500は、超有名ゲストや国賓クラスのVIPが訪れ、シーズンの開幕に花を添えるのである。

 このシリーズはアメリカらしくほとんどのレースがオーバルコースで行われる。とは言え約4kmのコースから1km足らずのコースまでその特徴は様々。それをレースでは187~500周回走るのである。1レースだけでもタフなこのレースだが驚くのはまだ早い。なんとこのNASCAR・ネクステルカップはシーズン全36戦で行われるのである。今週のデイトナ500を皮切りに、休みがあるのは第2戦と第3戦の間の1週間のみ。11月の最終戦まで毎週レースが行われるのである。さらにこのシリーズを戦うドライバーの中には40歳を超えているドライバーもおり、アメリカンモータースポーツの奥の深さをまざまざと感じさせる。まさに、世界で一番タフなモータースポーツと言っていいのではないだろうか。

 現在、フォード、ダッジ、シボレーの3メーカーが参戦しているが、来年からここにトヨタ・カムリがエントリーする。やがてはホンダも参戦するのではないかと言われており、自動車の日米決戦がいよいよNASCARに飛び火する日もそう遠くはなさそうだ。トヨタが参戦する来シーズンに向け、今年から予習してみるのもいいんじゃないでしょうか。