第40回日本有線大賞展望とレコ大の行方

 年末の音楽2大タイトルマッチである第40回日本有線大賞のノミネートアーティストが27日に発表された。まずはその顔ぶれを先日放送されたベストヒット歌謡祭の結果と共にご覧ください。

・有線音楽優秀賞(この中から「最多リクエスト歌手賞」「最多リクエスト曲賞」「日本有線大賞」が選ばれる)
秋川雅史ベストヒット歌謡祭「40周年記念特別賞」)
大塚愛ベストヒット歌謡祭・ゴールドアーティスト賞)
冠二郎
倖田來未ベストヒット歌謡祭「グランプリ」)
高野健一
中島美嘉ベストヒット歌謡祭・ゴールドアーティスト賞)
氷川きよしベストヒット歌謡祭・ゴールドアーティスト賞)
水森かおりベストヒット歌謡祭「グランプリ」)

・新人賞(この中から「最優秀新人賞」が選ばれる)
RSPベストヒット歌謡祭「最優秀新人賞」)
SoulJa
高杉さと美ベストヒット歌謡祭・新人アーティスト賞)
花咲ゆき美
松川未樹

・有線音楽賞
ET-KING(ベストヒット歌謡祭・ゴールドアーティスト賞)
℃-uteベストヒット歌謡祭・新人アーティスト賞)
すぎもとまさと
竹川美子
中村美律子ベストヒット歌謡祭・ゴールドアーティスト賞)

 ベストヒット歌謡祭との大きな違いは、有線リクエスト回数(主催は全国有線音楽放送協会ベストヒット歌謡祭を主催しているUSENはこれに加盟していない)を基準に受賞者を決定する方式となっており、CD売り上げなど様々な要素が含まれている前者とは異なる。それ故に「東の有線は演歌有利」とも言われている。とは言えここ最近はベストヒットの統一王者決定戦の図式に変わっており、必ずしもこれが言えるとは限らない状況にある。

 さてまず最優秀新人賞争いから見てみよう。
 ベストヒットではRSPが混戦を征したが、ここで登場したSoulJaはなかなか侮れない存在である。お互いロングヒットを記録しており、この2者が抜けていると見ていいだろう。高杉さと美は有線では強さを発揮できるようであるが、レコ大の最有力候補は他では苦戦すると言うここ最近の例にあてはまってしまっているようだ。ベストヒットでは本命としたが、その点を踏まえると3番手評価が妥当なところだろう。

 続いて大賞の行方です。
 上記に習うと水森かおりvs倖田來未の図式になりますが、「有線リクエスト回数が基準」と言うこととなれば、昨年の曲であっても秋川雅史が大賞争いに加わる可能性は高く、今年は一騎討ちではなく、三つ巴の展開になるのではないかと思います。そしてここでは秋川雅史が大賞を獲れる可能性が高いと予想します。
現時点での予想
本命 秋川雅史(ここなら獲れる)
対抗 倖田來未(昨年より勢いは無いが…)
3番手水森かおり(関西がご当地な分苦しいか?)

 ちなみにベストヒットと違う大賞受賞者となると、00年の小柳ゆき以来となりますが、果たしてどのような結果になるのでしょうか。授賞式・放送は来月12日となります。


 さて、今週末にノミネートが発表されると思われる第49回日本レコード大賞についてですが、新しい情報が入ってきましたのでここでフィードバックしたいと思います。

 9月時点で大賞最有力候補だった宇多田ヒカルが受賞を辞退した模様で(これで年末の他の歌番組にも出ない可能性大)、現時点での有力候補が秋川雅史コブクロに変更となったようです。ただやはり、「千の風になって」は昨年の曲と言う点で不利が伴い、コブクロは今年リリースした2枚のシングルが、フジ、日テレのドラマ主題歌とTBSへの関連性が無い点が不安視されており(「永遠にともに」を受賞曲にしようとする動きがあるようだが、この曲は04年の曲なので可能性は…)、賞レースに対してのモチベーションと言う点でも不安が残ります。このため、出来レースすら出来ない可能性が出てきました。

 こちらについてはノミネートが出てきた時点で再検討してみる必要があるでしょう。さらに追加情報が入る可能性もあるので、例年とは違う、師走らしい慌しい展開となりそうです。

 年末のタイトルマッチと大型歌番組で、今年も年末が間もなく到来します。