Billboard JAPAN Music Awards 2012・展望

 アメリカ音楽チャートの最大手Billboardの日本版Billboard JAPANの音楽祭、Billboard JAPAN Music Awards 2012(開催は4回目)が、今年は開催が早まり年末に開催される事となった(収録は11月29日or12月1日。放送は12月15日)。それに先立ち11月1日から半月間、公式HPで一般投票が実施されている。年間チャートとは別にここでの投票結果が加わり決定する賞もあり、今年も投票対象の多さから乱戦が予想されるが、どのような結果になるのか。

Billboard JAPAN Music Awards 2012 公式
http://www.billboard-japan.com/special/detail/25

 先に発表されたノミネートから先週、及び今週のチャートの結果から追加ノミネートされたアーティストも加わった最終メンバー、及び今年からの選定方法の変更が投票に先立ち発表された。
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/8089


 では主要部門を改めて紹介。

Top Pop Artist 2012(期間内にHot 100、シングル売上、アルバム売上、エアプレイチャートのいずれかで週間1位獲得者が対象)計73組・昨年度は上位5組が表彰
※ シングル売上、アルバム売上はBillboard JAPANでのチャートを使用(プランテックのデータを使用していると思われる)。オリコンとは結果が異なる場合がある。

Jazz Artist of the Year 2012(期間中にジャズ・アルバムチャートで週間1位獲得者が対象)計21組・昨年度は1位が表彰

Classic Artist of the Year 2012(期間中にクラシック・アルバムチャートで週間1位獲得者が対象)計24組・昨年度は1位が表彰

Independent Artist of the Year 2012(期間中にインディーズチャートで週間1位獲得者が対象)計31組・昨年度は1位が表彰

Animation Artist of the Year 2012(期間中にアニメーションチャートで週間1位獲得者が対象)計30組・昨年度は1位が表彰

Artist of the Year 2012(最もポイントを獲得したアーティストに送られる)


 上記にもある通り今年から選定方法が変更となり、現在行われている一般投票での得票に加え、そのアーティストがこの1年間で獲得した週間ランキングでのポイントを加え受賞アーティストを決定する方式となった。チャート上位のアーティストが逃げ切るのか、それとも得票での逆転があるのか。得票のみで受賞者を決定していた過去3年とは違う様相を呈する可能性がありそうだ。


 この選定方式だとAKB48が投票前にかなりのアドバンテージを持っているものと思われるので今年もArtist of the Yearの最有力候補である事に疑いの余地は無い。こうなると他に誰がTop Pop Artistsを受賞するかが焦点となりそうだが、過去に2度Top Pop Artistsを受賞しているのはArtist of the Yearを獲得したAKB48EXILEだけ。今年2度目の受賞に挑戦できるのはコブクロ東方神起の2組。とは言え新鋭の台頭もありJ-POP、K-POP、洋楽が入り乱れての混戦は必至だろう。乱戦を抜け出すのは誰か?

 Jazz Artist of the YearとClassic Artist of the Yearは過去3回、別のアーティストが受賞する結果となっている。ジャズ部門ではakikoと上原ひろみが2度目の受賞を目指すが上半期チャートではノラ・ジョーンズが首位。クラシック部門でも辻井伸行宮本笑里が2度目の受賞に挑戦するが上半期チャートでは若干13歳のピアニスト、牛田智大が首位となっている。2度目の受賞となるか、それとも4人目の受賞者となるか。

 Independent Artist of the Yearではこの部門2度受賞のHYが今年もノミネートされず(3月発売のアルバムがインディーズチャートに入っていない)、昨年の受賞者AK-69が連覇を目指す形となったが、上半期チャートの首位は復帰作となった絢香。更には人気上昇中のゴールデンボンバーもいるだけに連覇への道はかなり険しそうである。

 昨年度開催から新設されたAnimation Artist of the Yearはランキングでのポイントの加わり方しだいと言ったところだが(恐らくアニソンチャート対象の曲だけを集計したポイントになると思われる)、昨年の受賞者でTop Pop Artistsの受賞暦もある水樹奈々が本命だろう。主にアニソンを歌っているアーティストの中ではKalafinaとTop Pop ArtistsにもノミネートされているClariSがこれに続く形か。


 過去3年間は翌年2月開催だったBillboard JAPAN Music Awardsだったが、年末開催に移る事により新たな一面を見せる事が出来るか。