第45回日本有線大賞・直前展望

 いよいよ第45回日本有線大賞が14日に行われ、最終選考・受賞式が生放送される。今回は大賞をめぐる8組を中心に取り上げていきます(それ以外の部分は下記リンクの前回更新をご覧下さい)

公式HP(リンクからランキングの確認が可能)
http://ranking.cansystem.info/grandprix/information/
ノミネート発表時の記事
http://blogs.yahoo.co.jp/amano_redstar/65989837.html


 改めまして今年の有線音楽優秀賞受賞の8組を紹介

大月みやこ
AKB48
香西かおり
JUJU
氷川きよし
西野カナ
水森かおり
Fairies

 前回も触れたようにこの有線音楽優秀賞8組は原則ポップス勢、演歌勢半々の受賞となる。2009年まではこの中から最多リクエスト歌手賞、最多リクエスト曲賞の表彰もあったが、現在は大賞一部門の発表となっている(最優秀新人賞も2009年までのタイトル)。
 今年の受賞者は8組中6組が昨年と同じ顔合わせ(Fairiesは昨年新人賞を受賞しており、昨年受賞がないのは香西かおりのみ)となり新鮮味に欠ける印象は強い(昨年も5組が一昨年と同じ受賞者)。ただその昨年が世間一般的には大波乱の結末となった事もあり、再戦と言う意味合いもありそうだ。

 本命はもちろん7度目の有線大賞獲得を狙う氷川きよし。やはり年2枚シングルを出していると言う強みがある限りは、昨年のような例外が発生しない限り中心的存在である事に違いない。これがレコード大賞のように曲単位での選考となると票割れを起こし逆に不利になりかねないが、有線大賞は歌手単位での選考となるため、リレーする形で上位キープし続ければ自ずと有利になるのは当然である。
 対抗は水森かおりベストヒット歌謡祭では2度のグランプリ(演歌部門)があるものの、日本有線大賞では大賞の受賞が無く、同じ事務所の先輩である氷川きよしの後塵を拝する形となっている。今年も近12週のデータではほぼベスト5入りしており、逆転があれば彼女であると思われる。悲願のタイトル獲得なるだろうか。
 なお、氷川、水森両名の所属先「長良プロダクション」の会長、長良じゅん氏が今年5月に急死したと言うのも、レコード大賞を含め重要なファクターになりそうである。

 ポップス勢ではJUJUがデータを見る限りではいい動きであるが上の2人と比べると不利は否めないところ。西野カナも瞬間的には上位に入れるが持続力では2強とJUJUには劣る。
 AKB48は売上で見せる圧倒的な部分は有線では影を潜めている。これがUSENならまだしもCANSYSTEMのデータとなると、やはり「他人の土俵で相撲を取っている」感は否めない。世間一般的には本命視されるだろうが、有線大賞においてはJUJUや西野カナの下と考えた方が無難である。
 大月みやこや13年ぶりの選出となった香西かおりはやはり2強と比べるとチャートアクションが乏しい。Fairiesは新人賞獲得の2人よりも低い推移であり、ノミネートそのものが疑問視されるかもしれない。

 ちなみに昨年の大賞受賞者ふくい舞は28週連続でトップ10入りしていた。これぐらいの動きが無ければ2強の牙城は崩せないと考えてもいい。今年は平穏に終わりそうだが、昨年の波乱の余波がまだ残っているか。今年最初のタイトルは果たして誰の手に?