Monthly Billboard JAPAN Digest(2014 Jan.)

 さて、遅ればせながらMonthly Billboard JAPAN Digestの先月(1月)分について触れたいと思います。

 今回まずはエアプレイチャートについての説明を少し。

 Billboard JAPANのメインチャート、Hot 100で最も比重が大きいのがラジオでの放送回数を元にして構成されたエアプレイチャートです(これはどこの国のBillboardチャートでも同様)。これはプランテック調べの全国FM23局、及びAM9局での放送回数(ワンコーラス、もしくは60秒以上でBGMでは無いオンエアである事)を元に、聴取可能人数、ならびに平均聴取率を考慮してポイント化したランキングとなっています。単純な放送回数のみであれば、オリコンチャートを掲載している週刊誌「オリ☆スタ」にも掲載されていますが、そこから更に“一票の格差”を付けてチャートを構成しているので、首都圏でのパワープレイとなるとエアプレイチャート、およびHot 100に与える影響も大きくなります。

エアプレイチャート
http://www.billboard-japan.com/charts/detail/?a=top_airplay

 その点も注目しながら、1月のチャートを振り返ってみましょう。


1月13日付
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/17353
1位 Hey!Say!JUMP「Ride With Me」(オリコン1位)
2位 ゆず「表裏一体」(オリコン4位)
3位 SMAP「シャレオツ」(オリコン6位)
4位 SPICY CHOCOLATE「ずっと feat.HAN-KUN & TEE」
5位 Flower「白雪姫」(オリコン3位)

 フィジカル(CD売上)で1位、ルックアップ、ツイートで2位だったHey!Say!JUMPが難なく首位獲得。ゆずはフィジカル2位とオリコン以上の順位で2位を守りきった。フィジカルでは3位だったFlowerだったが、エアプレイで先週から大きく順位を落としTop 100では5位に後退。なおこの週(12月23~29日)はクリスマスが重なっていた事もあり、エアプレイの首位は山下達郎「クリスマス・イブ」。Hot 100では9位まで浮上している。
 なおオリコン2位だったももいろクローバーZはライブ会場、及びオンライン販売のみだったためフィジカルではノーカウントとなりランクインもしていない。オリコン5位の浜崎あゆみは13位と、トップ10入りすらならなかった。


1月20付(合併週)
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/17494
1位 グッドモーニングアメリカ「イチ、ニッ、サンでジャンプ」
2位 AKB48恋するフォーチュンクッキー
3位 MUSH & Co.「明日も」
4位 ゴールデンボンバー「101回目の呪い」
5位 SPICY CHOCOLATE「ずっと feat.HAN-KUN & TEE」

 思わぬ波乱が起こったのが合併週(2週間分の集計・12月30日~1月12日)となった1月20付。首位はなんとフィジカルでは11位だったグッドモーニングアメリカ。エアプレイで1位、ツイートでも5位と結果を残し大本命と目されていたゴールデンボンバーを下した。そのゴールデンボンバーはフィジカル1位、デジタル10位、ツイート3位だったものの、エアプレイが72位と振るわず逆転を許す形となってしまった。
 オリコン上位だが、1月13日付で2位の3Bjuniorはランク外(フィジカルでも22位だった)、4位のギルドはフィジカルでもランク外と厳しい結果に。1月20日付首位の岩佐美咲は29位、2位のNIGHTMAREは33位に対し、3位の火神大我(小野友樹),青峰大輝(諏訪部順一)が21位、5位の黒子テツヤ(小野賢章),緑間真太郎(小野大輔)は28位と黒バス勢がオリコン上位をひっくり返す結果となった。

1月27日付
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/17635
1位 関ジャニ∞[エイト]「ひびき」(オリコン1位)
2位 サカナクション「グッドバイ」(オリコン2位)
3位 片平里菜「女の子は泣かない」(オリコン18位)
4位 サカナクションユリイカ」(オリコン2位)
5位 USAGI「イマジン」(シングル発売前)

 フィジカル、ルックアップで1位、エアプレイ2位、ツイート4位(ジャニーズ系はiTunesで配信していないためデジタルは無い)と各ランクで上位に入った関ジャニ∞[エイト]が文句なしの1位。サカナクションは両A面シングルの2曲が同時ベスト5入りと人気の高さをアピール。エアプレイでは「グッドバイ」が8位、「ユリイカ」が9位とほぼ差は無く、他の要素で差が付いたと見られる。オリコンでは18位だった片平里菜がエアプレイ1位でHot 100では3位まで上昇。エアプレイ3位のUSAGIがシングルリリース前の段階で5位まで浮上している。ちなみにこのシングルのオリコン初登場は46位だった。
 オリコン上位組では3位のFear,and Loathing in Las Vegasが7位と健闘したが、4位のDa-iCEが19位、5位の河西智美は27位とこの両者はオリコンからは差の付く結果となった。


 1月分をお送りしてまいりました。2月分より毎月最終金曜日にお送りする予定です。