ラブライバーにも分かりやすい? SUPER GT講座3

 ラブライブGTの体制発表は21日発表と公式では伝えられていましたが、1日遅れて22日発表されました。

http://as-web.jp/news/info.php?c_id=2&no=55268

 登録車名は「国立音ノ木坂学院NACポルシェwith DR」。すでに岡山の公式テストから乗っている白坂卓也が第1ドライバー。そして第2ドライバーには昨年まで上のクラスであるGT500のWedsに乗っていたアンドレ・クートを起用(ただし他のレースと掛け持ちしているため、序盤2戦と最終戦は欠場)。第3は坂本祐也、第4は飯田太陽となった。なお、デザインに関しては後日発表となる。


 では今回は、その今年の日程と簡単にポイントを取り上げて見ます。

 まず今年のレーススケジュール。当初は9戦で行われる予定だった2014年シーズンだったが、昨年のうちに6月開催予定だった韓国でのレースが中止となり、また昨年まで11月に行われていた特別戦も無くなり(JAF GPに関しては「JAF 鈴鹿グランプリ」の名称でSUPER FORMULAの最終戦として行われる)全8戦で行われる予定となった。


開幕戦・岡山国際サーキット(4月5・6日)
http://www.okayama-international-circuit.jp
 かつてTIサーキット英田の名称だった頃にはF1パシフィックGPが行われたコース。GT300ではここ3年連続でGAINER(#11)が制しており、今年も優勝候補の筆頭か。

第2戦・富士スピードウェイ(5月3・4日)
http://www.fsw.tv
 ゴールデンウィークの富士はいつもより長い500kmレース(ドライバー3人登録可)。しかもこの時期の富士は天候が安定せず、神経を使う一戦となる。

第3戦・オートポリス(5月31日・6月1日)
http://www.autopolis.jp
 大分県の山間にあるサーキット。昨年までの秋開催から開催時期が変更され大きく様相が変わるだろう。標高が高くエンジンパワーにも影響する。

第4戦・スポーツランドSUGO(7月19・20日
http://www.sportsland-sugo.co.jp
 仙台の南にある元はバイク用のコース(オーナーがヤマハ発動機)。コース幅が狭く「魔物が棲む」と言われる程荒れた展開になりやすい事で知られる。

第5戦・富士スピードウェイ(8月9・10日)
 年2開催の富士は、今年から1ヶ月開催が早まり8月開催に。通常の300kmでレースが行われるが、暑さもあり激しい消耗戦となりそうだ。

第6戦・鈴鹿サーキット(8月30・31日)
http://www.suzukacircuit.jp
 シリーズで唯一冠スポンサー(ポッカ・サッポロ)が付いている恒例の1000kmレース(ドライバー4人登録可)。レース後には夏の終りを告げる花火も打ちあがる。

第7戦・ブリーラム・ユナイテッド・インターナショナル・サーキット(10月4・5日)
http://www.bric.co.th
 マレーシアに変わり、シリーズ初開催となるタイでの1戦。シリーズの局面を左右する重要な一戦となるが、初開催ゆえの思わぬ展開も起こりそうだ。

終戦ツインリンクもてぎ(11月15・16日)
http://www.twinring.jp
 世界で始めてオーバルコースを併設したサーキット。最終戦は通常より短い250km。はたして年間表彰式で一番高いところに昇るのは?


 以上の8戦で行われ、レース順位によるポイントで年間順位を決定する(鈴鹿1000kmではボーナス点が追加される。なお、昨年ボーナスポイントレースとして行われたアジアン・ル・マン「富士3時間耐久」は今年、第5戦富士と同時開催予定で取り扱いは未定)。

1位:20点、2位:15点、3位:11点、4位:8点、5位:6点…(以下1点刻み)…10位:1点


 ただし、以下の2つのルールを覚えておいてもらいたい。

BoP(Balance of (Performance)
 F1などのフォーミュラーカーのように、車体規格が統一されているマシン同士のレースならまだしも、ベンツやアウディBMWGT-Rが一同に介してレースをするにはエンジンの規格や排気量などで、車そのものの性能差が生じるのは当然。これに国内車が加わるのだから、適切なハンデを与えてレースを行う必要がある。そこでBoPと言う性能調整表が用いられる。
 具体的にはエンジンの吸気口であるリストレクター径(ターボエンジンの場合は圧力調整を含む)、及び最低車体重量を設定し、出来るだけ性能差を無くすようにしている(ただ昨年は日本車が早くなりすぎてしまったため、急遽車高の調整、及び給油制限撤廃などの調整も行われた)。今年はヨーロッパで行われているブランバンGTシリーズのBoPをベースに主催者であるGTAが決定する事になっているが、ここで早速有利・不利が分かれる事もあり、テスト時とは勢力図がガラリと変わる事も多い。またこの性能調整はシーズン中に度々更新(微調整)されるため、急変とまではならないだろうが、場合によってはチャンピオン争いにも影響を及ぼす。

ウェイトハンデ
 勝ちっぱなしを防ぐために取り入れられている重量ハンデ。シリーズポイント1点につき2kgのハンデ(チーム内のドライバーポイントが違う場合は高いポイントが基準)を付ける。上限は100kgで、助手席の部分に50kg、残りの50kgは任意に付ける事が出来る。(チーム基準で)シーズン7戦目の参加でハンデは半分になり、8戦目の参戦でハンデは無くなる。欠場が無い限り、タイではハンデは半分、最終戦もてぎではハンデは0になる事となる。
 優勝すると基本、次以降40kgを背負う事になり加速やブレーキなど、性能全体に影響が及ぶ。今年の日程は鈴鹿1000kmが最重量ハンデで戦うレースとなるだけに、非常にタフなレースになる事は間違えないだろう。


 と、言う事で。基本的な部分はだいたい書いたかな。

バックナンバー
ラブライバーにも分かりやすい? SUPER GT講座1(痛車GTの紹介)
http://blogs.yahoo.co.jp/amano_redstar/66932674.html

ラブライバーにも分かりやすい? SUPER GT講座2(レースまでの流れ)
http://blogs.yahoo.co.jp/amano_redstar/66934180.html