Monthly Billboard JAPAN Digest(2014 Mar.)

 さて今月もMonthly Billboard JAPAN Digestのお時間です。

 今回まずダウンロードと呼ばれているiTunesのチャートについて。

 ダウンロードの要素は2012年度からチャート要素に加えられました。導入当初はソニーミュージック系などiTunesでは配信されていないアーティストにとっては不利な状況になるかと思われたが、その年の11月にソニーミュージック系の楽曲が配信されるようになり、今ではジャニーズ系を除きほとんどのアーティストの楽曲が配信されるようになっています。
 iTunesの公式チャートは10分おきに更新されるリアルタイム方式のチャートと年間ランキングのみのため、週間チャートのある他のランキングと比べるとマスコミ的にも取り扱いが難しく、また先行配信、シングル収録版、アルバム収録版と別々に配信・集計が行われている場合もあり、1曲に対する累計推移も仕様上分かりにくいものになっています。
 Billboard JAPANではタイトル別に集計、合算しチャート要素として加えられているものと思われ、今月は“意外な組み合わせ”となったあの楽曲が上位に食い込む結果となっています。

 それでは3月のチャート、最新の31日付けを含めて見てみましょう。


3月3日付
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/18323
1位 関ジャニ∞[エイト]「キングオブ男!」(オリコン1位)
2位 嵐「Bittersweet」(オリコン2位)
3位 ゆず「ヒカレ」(オリコン18位)
4位 コブクロ今、咲き誇る花たちよ」(オリコン7位)
5位 EXILE ATSUSHI「青い龍」(オリコン3位)

 関ジャニ∞[エイト]がフィジカル1位、エアプレイ2位になり順当に首位獲得。引き続きルックアップ、ツイートで首位だった嵐が2位。エアプレイでも19位に順位を上げ底上げした。アルバムからのシングルカットと条件が厳しいながらコブクロは4位。例によりフィジカルで8位まで減算されたEXILE ATSUSHIは5位までとなった。なおエアプレイではAriana Grandeが3週連続1位。ただHot100では首位獲得1週目の6位から徐々に後退している。


3月10日付
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/18481
1位 AKB48「前しか向かねえ」(オリコン1位)
2位 Rihwa「春風」(オリコン7位)
3位 きゃりーぱみゅぱみゅ「ゆめのはじまりんりん」(オリコン11位)
4位 KANA-BOON「結晶星」(オリコン8位)
5位 関ジャニ∞[エイト]「キングオブ男!」(オリコン5位)

 フィジカルとルックアップで1位、ツイートで2位と各チャートで上位に入ったAKB48が首位。ダウンロードではこの週で3週連続1位のRihwaはシングルリリースでポイントを延ばし2位まで浮上。エアプレイでは2位のKANA-BOONと3位のきゃりーぱみゅぱみゅがHot100でも上位にランクイン。フィジカルでもKANA-BOONが上回っていたが、その他の要素でのきゃりーぱみゅぱみゅが上回り逆転を許したようだ。なおエアプレイ首位はクリス・ハートでHot100では6位。ツイートで1位のAAAは7位に食い込んだ。


3月17日付
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/18626
1位 Kis-My-Ft2「光のシグナル」(オリコン1位)
2位 AKB48「前しか向かねえ」(オリコン6位)
3位 前田敦子「セブンスコード」(オリコン4位)
4位 EXILE TAKAHIRO「Love Story」(オリコン3位)
5位 wacci「東京」(オリコン106位)

 フィジカルとルックアップで1位だったKis-My-Ft2が順当勝ち。前田敦子はフィジカル、ツイート以外の要素が弱く初動週で2週目のAKB48を越えられず。EXILE TAKAHIROはフィジカルで前田敦子を下回り、EXILE ATSUSHI同様CD売上の集計対象外比率が高そうだ。そして5位にはエアプレイで1位のwacciがランクイン。フィジカルは96位だったもののエアプレイで大幅にポイントを伸ばしたようだ。この週もダウンロード首位だったRihwa「春風」は6位、ツイートではレミオロメン「3月9日」がこの時期らしく浮上。Hot100でも36位に入っている。


3月24日付
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/18773
1位 HKT48「桜、みんなで食べた」(オリコン1位)
2位 BUMP OF CHICKEN「ray」(アルバム収録曲・DL限定曲合算)
3位 Acid Black Cherry「君がいない、あの日から…」(オリコン2位)
4位 でんぱ組.inc「サクラあっぱれーしょん」(オリコン3位)
5位 ケツメイシ「カリフォルニー」(オリコン6位)

 フィジカル1位、ルックアップ、ツイートで2位のHKT48が首位を獲得。BUMP OF CHICKENはアルバム収録曲だったが、DL限定の初音ミクとのコラボ版と合算になったためダウンロード、ツイートで1位、エアプレイ3位とHKT48に肉薄した。Acid Black Cherryはフィジカルででんぱ組.incを下回ったものの、他の要素で逆転しベスト3を確保。でんぱ組.incもアイドル系は不利と言われるHot100で健闘し4位。ケツメイシはエアプレイ4位となり着実にポイントを重ねた。なおエアプレイ1位は引き続きwacciだったが9位に後退した。


3月31日付(最新)
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/18911
1位 SKE48「未来とは?」(オリコン1位)
2位 Rihwa「春風」(オリコン20位)
3位 BUMP OF CHICKEN「ray」(アルバム収録曲・DL限定曲合算)
4位 Idina Menzel「Let It Go」
5位 松たか子「レット・イット・ゴー〜ありのままで〜」

 フィジカル、ルックアップ、ツイートの3要素で1位になったSKE48が首位を獲得。ドラマが最終回を迎えたRihwaが再びポイントを伸ばし2位。そして公開直後となった「アナと雪の女王」主題歌が2作ランクイン。Idina Menzelが歌うオリジナル版と松たか子が歌う日本語版、同じ曲が2作同時にベスト5入りする珍しい構図となった。なおエアプレイ1位はKylie Minogueで、Hot100では8位にランクインしている。


 最新のBillboard JAPANチャートはこちらからご覧下さい。
http://www.billboard-japan.com/charts/


 それではまた来月