週間シングルルックアップチャート(7月13日付)

 Billboard Japanのチャート解析サービス、CHART insightでは各楽曲の要素毎の順位が記されており、それぞれどの要素が強い、弱いが見える業界でも注目のページとなっています。ここではその中でもルックアップの要素に絞り試験的に週間チャートを紹介していきたいと思います。

 ルックアップの要素がどのようなものかは、その他のBillboard Japanの要素を含めこちらで紹介していますのでまずは目を通してください。要は流通したCDがどれだけ稼動しているかがこの部分で(ある程度)把握する事が出来ます。流通している枚数に関しては、MUSIC CARDがオリコンの集計対象外になった今年4月以降であれば(オリコンの計上枚数+レンタルCD店に置いてある枚数)がそれに近い枚数となるでしょう。したがってここではオリコンの数字を参考に話を進めていきます。

 それでは今週のチャートです。(先週比)

1位(初) μ's「Angelic Angel
2位(初) Sexy ZoneCha-Cha-Cha チャンピオン」
4位(6) 西野カナ「もしも運命の人がいるのなら」(10週目)
5位(2) 嵐「青空の下、キミのとなり」(8週目)
6位(1) NEWS「チュムチュム」(2週目)
7位(5) B'z「RED」(4週目)
8位(8) ゲスの極み乙女。「私以外私じゃないの」(11週目)
9位(11) back number「SISTER」(6週目)
10位(12) 星野源「SUN」(6週目)

 オリコンでは2位だったμ's「Angelic Angel」がルックアップではSexy ZoneCha-Cha-Cha チャンピオン」を逆転し首位を獲得。Sexy Zoneは10.8万枚と売上では上回っていたものの、一般4種+オンライン限定盤3種の多種リリースで複数種購入者が多かった事が伺える。一方μ'sは一般1種のみ。ランダム封入特典がありこちらも複数枚購入したファンが多そうだが、配信でも週間首位争いを演じた中CD稼働率も高かったようだ。
 一方、UNISON SQUARE GARDEN西野カナが再び順位を上げ、back number、星野源がトップ10内に再浮上。いずれも配信で根強い人気を誇っている楽曲なだけに今後も上位に踏みとどまりそうだ。

 続きまして今週のオリコンチャートとの比較です。(ルックアップ順位、-は100位圏外、×は確認できず)

1位(2) Sexy ZoneCha-Cha-Cha チャンピオン」
3位(-) DISH//「イエ~ィ!!☆夏休み」
4位(×) Rev.from DVL 「君を見つけたあの日から僕の想いは一つだけ」
5位(65) 遊助 「サヨナラマタナ」
6位(-) 板野友美 「Gimme Gimme Luv
7位(×) LoVendoЯ 「いいんじゃない?/普通の私 ガンバレ!」
8位(×) Chu-Z 「Tell me why 生まれて来た意味を知りたい」
9位(25) BRAHMAN 「其限」
10位(6) NEWS「チュムチュム」(2週目)

 “確認できない”と言う案件が出てまいりました。これはBillboard Japanのフィジカル3要素(CD売上、配信、ストリーミング)で20位以内に入っていない(有料会員登録をすれば100位まで閲覧可能だがここでは触れない)ためで、Billboard Japanがサウンドスキャン調べのCD売上を使っている以上、この時点で一般販売されていないパッケージ(もしくはPOSを通さないイベント会場限定)の売上がかなりの割合を占め、配信、ストリーミングの順位が低い事を示しています。
 今週は3位から8位までが真っ青になり、3位のDISH//「イエ~ィ!!☆夏休み」ですらルックアップでは100位圏外と厳しい結果に。しかしそんな中でBRAHMAN 「其限」は25位。20位以内に新譜は2作だけだったため健闘したと言っていいだろう。

 CD売上では見えないもう一つのCD要素、ルックアップチャート。来週はどのようなランキングになるでしょうか?