週間シングルルックアップチャート(7月6日付)

 Billboard Japanのチャート解析サービス、CHART insightでは各楽曲の要素毎の順位が記されており、それぞれどの要素が強い、弱いが見える業界でも注目のページとなっています。ここではその中でもルックアップの要素に絞り試験的に週間チャートを紹介していきたいと思います。

 ルックアップの要素がどのようなものかは、その他のBillboard Japanの要素を含めこちらで紹介していますのでまずは目を通してください。要は流通したCDがどれだけ稼動しているかがこの部分で(ある程度)把握する事が出来ます。流通している枚数に関しては、MUSIC CARDがオリコンの集計対象外になった今年4月以降であれば(オリコンの計上枚数+レンタルCD店に置いてある枚数)がそれに近い枚数となるでしょう。したがってここではオリコンの数字を参考に話を進めていきます。

 それでは今週のチャートです。(先週比)

1位(初) NEWS「チュムチュム」
2位(2) 嵐「青空の下、キミのとなり」(7週目)
3位(初) QUARTET NIGHT「エボリューション・イヴ」
5位(1) B'z「RED」(3週目)
6位(4) 西野カナ「もしも運命の人がいるのなら」(9週目)
7位(初) MONOEYES「My Instant Song」
8位(6) ゲスの極み乙女。「私以外私じゃないの」(10週目)
9位(初) AAA「Flavor of kiss」
10位(14) 関ジャニ∞[エイト]「強く 強く 強く」(4週目)

 今週のオリコンシングルチャートで首位を獲得したNEWSがここでも首位獲得。ジャニーズ勢はあまり配信を行っていないので、売上がルックアップにそのまま反映されるかと思われがちだが、10位の関ジャニ∞が初登場した際のルックアップは5位だったため、同じジャニーズ勢でもルックアップの強弱がある。その他の新譜に関しては後ほど。
 旧譜が6曲残っている中、5週以上ランクインしている曲が4曲もトップ10に残っている。嵐は上半期チャートでもルックアップで1位、2位だっただけに強さがうかがい知れるが、嵐以外の3組は配信でも根強く上位ランクされている楽曲。配信での人気により、その楽曲をCDを介して手に入れようとして、それが結果となって現れているのだろうか。

 続きまして今週のオリコンチャートとの比較です。(ルックアップ順位、-は100位圏外)

1位(1) NEWS「チュムチュム」
2位(9) AAA「Flavor of kiss」
3位(3) QUARTET NIGHT 「エボリューション・イヴ」
4位(7) MONOEYES「My Instant Song」
5位(-) アルスマグナ「夏にキスしていいですか?」
6位(27) ジータ,ルリア,ヴィーラ,マリー「キミとボクのミライ ~GRANBLUE FANTASY~」
7位(-) HR「夏色キャンディ」
8位(72) ニコル「Something Special」
9位(-) あゆみくりかまき「蜜蜜蜜」
10位(-) 青山★聖ハチャメチャハイスクール「NEVER MIND」

 オリコン2位のAAAがルックアップでは9位。こちらは一般1種+MC8種(オリコン集計対象外)+トレカ付きCD8種で売られており、その影響で正味のCD稼動枚数は売上より低い水準になってしまったものと見られる。QUARTET NIGHTは配信でも上位に入っていただけにこの順位は立派。MONOEYESはルックアップでは7位だが、これもそれなりの順位は出ている。
 そして見事に5位以下は真っ青である。6位の「GRANBLUE FANTASY」キャラソンはそこそこと言えるが、それ以外は全滅と言える。これらのCDに関しては「聞く以外の目的(特典)でCDが売れている」と言われても仕方が無いだろう。

 CD売上では見えないもう一つのCD要素、ルックアップチャートをこれから出来る限りお伝えしようと思います。