2015シーズン、第13節までのハイライト(修正あり)

 年度調整のため2014年シーズン第51節と同時進行でスタートしたGreen Hill Music Chart 2015年シーズンも、今週発表の第13節でちょうど第1四半期を終えた。ここでここまでのハイライトと共に、今後の展望も分かっている範囲で見ていきます。


2015シーズン ハイライト
 11月最終週リリース作品からと、オリコンから2週間前倒してのスタートとなったGreen Hill Music Chart 2015年シーズン。その第1節には、昨年も開幕節で登場したAKB48が登場。昨年は舞祭組の奇襲によもやの敗戦を屈したが、今年は順当に首位を獲得。その後ダブルヘッダーとなった第6節までランクインし、第8、第11節でもランクイン。8週間のランクインは現在のところ今季最多記録となっている。ただ初動が21.2万枚まで落ちてきているのは気がかりなところ(その後リリースされたアルバムでも初動10.0万枚と苦戦した)。今週リリースされた「Green Flash」も先週CDに先駆け配信されたiTunesで前作以上に伸び悩んでおり、売上の動向が注目されるところだ。

 第2節では関ジャニ∞[エイト]が首位を獲得しS1クラス昇格。第3節では三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBESKE48を下し初の首位獲得に成功。SKE48は前作もONE OK ROCKに敗れており連敗となった。つづく第4節はトップ10に新譜ゼロと言う珍事(新譜最上位は15位のAimer)が発生。前節のベスト3がそのままの順位で決着し三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEは2週勝ち抜き。その後も上位ランクを続けこの曲は第7節まで5週にわたりランクインした。
 また、昨年末のレコード大賞で大賞の受賞した「R.Y.U.S.E.I.」もダブルヘッダーとなる第5節でトップ10に返り咲くと、その後4週間トップ10に入り、発売当初を含め通算8週間トップ10入りする事になった。配信でも年末から息を吹き返し、アルバムのリリースの影響もあり現在も高い順位を維持しており、レコード大賞受賞がもたらした効果がかなり出ているようだ。

 ダブルヘッダーとなった第5節ではKis-My-Ft2がS1ランクの力を見せつけ首位を獲得。この週は人気アニメ「ラブライブ!」に登場するアイドルユニットμ'sからの派生ユニットBiBiが2位にランクイン。Kis-My-Ft2宮田俊哉をはじめ、多くの芸能人にもファンがいる作品としても話題となっているが、BiBiはその後3週間にわたりベスト3を維持し、第10節まで6週連続でトップ10入り。これは上記AKB48希望的リフレイン」と並び、今季連続でのトップ10入り最長記録に並ぶ(4週連続ベスト3も同様)。また第1節で登場したlily whiteが3週、昨シーズンリリースされたPrintempsも第4節にランクインしており、人気の高さを示す結果となった。2月に行われたライブでは、6月に劇場版の公開、来年も同時期にライブを行う事が発表され、今年もランキングをかき回す存在となりそうだ。

 ダブルヘッダーの後半となった第6節は突如として現れた地下アイドル、仮面少女が首位を獲得。この週で昨年第49節からランクインしていたキング・クリームソーダ「祭り囃子でゲラゲラポー/初恋峠でゲラゲラポー」がトップ10から脱落。前作が近年稀に見るロングヒットとなったため7週間は短く思えるが、これでも立派な数字である。第7節はNEWSが首位となりS級昇格。第8節は久々となるB'zが首位獲得。つづく第9節はKAT-TUNがJYJを退け首位獲得となった。この週は紅白で初披露された中森明菜の新曲も登場し4位にランクインした。

 第10節は2PMが首位を獲得しS級昇格。第11節はクマムシジャニーズWESTを下す波乱を演出。ジャニーズWESTは前作、乃木坂46に敗れておりよもやの連敗となった。つづく第12節でもMAN WITH A MISSIONがソロデビュー戦となった渋谷すばるを下し首位獲得。思わぬ形でジャニーズ勢が連敗する結果となったが、第13節ではSMAPが貫録勝ちを見せた。ここでは演歌勢が健闘を見せ、第11節では水田竜子が9位、第10節では三山ひろしが4位、石川さゆりが10位。第13節では山内惠介が10位にランクインした。


今後の注目カード
 現状把握している中では、まず第19節に組まれたSKE48NMB48の直接対決。両者MUSIC CARDを用意した事でも話題になっているが、今後も含めお互い重要な局面を迎える事になるだろう。

追記:NMB48が3月14日にMUSIC CARDのリリースを取りやめる事が発表された。

 また第22節が激戦区となりそうだ。当初2月(第12節)リリース予定だったHKT48と、久々となるBUMP OF CHICKENがこの週に対戦。お互いS2ランクで、BUMPはS1昇格をかけての一戦となる。またここには「リリカルなのは」最新作主題歌の水樹奈々、誌上企画でのコラボシングルとなるμ's、さらにここにきて三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEが前週と2週連続リリースを慣行する予定が浮上し一気に熱を帯びてきた(前節の結果次第ではS2ランク3組による対戦となる)。


この春からの変更点
 上記SKE48 vs. NMB48にもあるMUSIC CARDが来月6日付デイリーチャートよりオリコンの集計対象外になる事が1月28日に発表されている。今回の対決はまさに駆け込みとも言えるが、その裏で同じ週にリリースされるSUPER JUNIOR “DONGHAE & EUNHYUK”のミニアルバムのうち、ライブチケット同梱盤が当初(1月13日時点)MUSIC CARDでの販売予定がCDに変更された(2月10日)。もちろんMUSIC CARDが発売禁止になる訳ではなくオリコンの集計対象外になるだけだが、この対応から「MUSIC CARDはオリコンのためだけのものだった」との見方が強まっている。
 Green Hill Music Chartでは昨シーズンからBillboard JAPAN発表の週間シングルチャート(サウンドスキャン調べ・パッケージ合算)を用いているが、これによりMUSIC CARDで枚数を稼いでいたアーティストが本来売れている枚数に戻る事が見込まれている(対象となるのは第20節以降)。
 Billboard JAPANはこの春(4月?)から昨年の年間チャートで見せたポイント獲得比重の閲覧サービスを週間チャートに実装する予定となっている。またこのタイミングで動画閲覧数を新たにチャート要素に加わる動きもあり、春からは6つの要素でチャートが構成される事となりそうだ。


 チャート要素の変化が4月以降どう影響するのか。その点も注目しながら第2四半期のチャートもご覧いただきたいと思います。