横浜高校は再び明訓高校になれるのか?

 98年、松坂を擁して春夏連覇に挑んだ横浜高校。準々決勝ではPL学園と球史に残る延長17回の死闘を繰り広げ、準決勝では明徳義塾を逆転サヨナラ勝ち。そして決勝、京都成章ノーヒットノーランと、まさに野球漫画「ドカベン」の明訓高校のように優勝を遂げたのがまだ記憶に新しいところである。

 あれから8年、春の選抜決勝で清峰を21-0の歴史的大差で優勝した横浜高校が、史上初となる2度目の春夏連覇をかけて「大甲子園」の舞台に立つ。

 その「ドカベン」は漫画なので、トーナメントの概念を無視しているかのように次から次へと強豪チームが立ちはだかるが、今日行われた組み合わせ抽選で、奇しくも同じような運命を横浜高校は迎えることとなってしまった。

 初戦の相手はいきなり、昨夏4強の大阪桐蔭である。選抜でも同じ大阪の履正社(今回は大阪大会4回戦で大阪桐蔭に敗退)と対戦しており、春夏連続で初戦は大阪勢となった。しかし99年の選抜も初戦がPLだったから、大阪とは良く当たる…。
 夏の大会は選抜のように最初から全てのヤマが決まるわけではなく、今日の抽選では3回戦までの組み合わせが決定している。しかしこのブロックはなぜか強豪ぞろい。順調に行けば2回戦に早稲田実業(選抜準々決勝で対戦)、3回戦に清峰と対戦することになる。なんなんだこれは…

 神奈川勢で2度春夏連覇を達成すれば、まさに「ドカベン」の明訓高校と同じであるが、その道のりは長く険しいものになってしまった。果たしてこれを乗り越え、横浜高校は高校球史に残る伝説となることが出来るのか? 大会初日、その運命の扉が開かれる。