Green Hill Music Grand Prix 2023を振り返る

 新年あけましておめでとうございます。また元日に起こりました「令和6年能登半島地震」で被災された皆様にはお見舞い申し上げます。

 

 年末に発表された「Green Hill Music Grand Prix 2023」では、2023年を代表する男女20組ずつ、計40組が選出され、昨年を締めくくる祭典として華やかな開催となりました。今回はその選出歌手などを振り返ってみたいと思います。

 

 まずは内容のおさらいです。ご覧になっていない方もお楽しみいただければと思います。

amano-yuuki.hatenablog.jp

amano-yuuki.hatenablog.jp

amano-yuuki.hatenablog.jp

 

【選考内容の変更】

 お伝えした通り、今回からルックアップ(推定CD稼働数)の要素が廃止され、それに伴い楽曲部門ではMV再生数の要素を代わりに導入しましたが、アルバムはルックアップの廃止に伴い、CD売上とバンドルDL売上の2要素のみとなり、総合順位はCD売上の影響が大きくなり、ダウンロード売上は市場規模の低下によるヒットとの乖離が問題視されたため、アルバムチャートからの選出を廃止する事となりました。

 これにより楽曲部門から総合チャート、ダウンロード売上ストリーミング回数MV再生数の実質上位4曲ずつが選出され、残りをワイルド・カードの年間ランキングとアーティスト別獲得ポイント上位で2組ずつを選ぶ形となりましたが、正直上位4組は多いようにも思えたため(Novelbright「愛とか恋とか」は2022年の年間ランキングでも上位に入っていたため、今回の選出は「敗者復活」のような感じがした)、何とか上位3組になるよう、次回は選考基準を変える可能性があります。候補としてはBillboard Japanが昨年から発表を始めた世界ランキングである「Global Japan Songs excl. Japan」からの選出と、総合チャートとは関わりの無いTikTok」、「Top User Generated Songs」、「ニコニコ VOCALOID SONGS」からの選出も考えたいと思っています。

 

【選出歌手の変動】

 選考内容の変更に伴い、選出歌手も変動が発生。紅組では昨年から継続選出が6組となり、前回の8組、前々回の10組から減少。そして前回は3組とも選出されていた乃木坂、櫻坂、日向坂が今回はまとめて落選する事態となった。なお選出次点はyamaだった。

 新たに選考対象となったMV再生数の部門からは、新しい学校のリーダーズ、MAISONdes、ano、TWICEが選出。TWICE以外の3組はこの要素が無ければ選出に至っていなかったが、本家NHK紅白歌合戦にも新しい学校のリーダーズとanoは出場を果たしており、この部門の役目を果たす結果となった。

 一方白組では旧ジャニーズ事務所所属グループとタレントが無期限の選出除外となったため、こちらも昨年からの継続選出は7組と、前回、前々回の9組からは減少した(ちなみに旧ジャニーズ勢は昨年6組が選出)。こちらも選出次点を発表するとマカロニえんぴつとサザンオールスターズとなっている。

 白組からMV再生数で選出されたのはOfficial髭男dism、Da-iCE、優里、BE:FIRSTの4組。いずれもこの要素が無くても他の要素で拾われる成績を残していたが、MV再生数でも結果を残しこの部門での選出となった。

 

【韓流多すぎ問題は?】

 本家NHK紅白歌合戦では、直前に発表されたNewJeansを含め7組(韓国と関わりの深いJO1とNiziUを含む)が登場し問題視されたが、こちらではどうだったのか。

 紅組ではNiziUを含めるとIVE、TWICE、LE SSERAFIM、NewJeansの5組が選出。白組ではBTSのメンバーであるJIMIN、V、Jung Kookの3人が選出され、計8組と近い数になった。紅組からは3組が本家にも出場しているが、白組のSEVENTEENとStray Kidsは、こちらでは選出対象となっていないアルバムでの評価が大きかったためであり、楽曲に限定した選出ではBTSのメンバー3人の成績が上回る結果となっている。次回以降となると紅組は引き続きK-POPが何組か入りそうだが、白組は今回選出されたBTSのメンバーが全員兵役に入ったため、K-POPの進出は不透明な状況になりそうだ。

 

【今開催の構成について】

 今回は久しぶりに両日オープニング・アクトを加えました。宇多田ヒカル「First Love」については、楽曲がリリースされた1999年当時この開催が無かったため、名誉的に本戦への選出は除外した上での起用となりました。「強風オールバック」については本編を参考してください。おそらく昨年の楽曲の中で、Billboard Japan Hot 100が捉えきれなかったヒット曲の代表格ではないかと思えたための救済措置としました。

 そしてワイルド・カード以外の16組については、複数の年間ランキングで歌手別の1位楽曲が異なる場合、2曲以上の紹介が可能となりますが、今年その条件を満たしたのがMrs.GREEN APPLEのみとなってしまい、四天王4組も1曲ずつの紹介ではバランスに欠けると思い、今回はVaundyとAdoは2曲、ヒゲダンとYOASOBIは3曲を紹介する形となりました。これについては賛否あるものと思いますが、一番のヒット曲以外もあると言う事も踏まえて四天王は多めの曲披露となりました。

 なおここが重要なところとなりますが、これに伴い次回以降の選出除外曲についてもお知らせする必要があります。上記にある通り、本来は四天王に入った4組も1曲のみの紹介となる予定だったため、次回以降の選出除外対象となる曲は「怪獣の花唄」、「唱」、「Subtitle」、「アイドル」の4曲となります。現状週間チャートで上位に入っている「勇者」については次回のGrand Prixでも選出対象となりますので、この点は冒頭で紹介した記事にも追記いたします。

 

 

 先週と今週のチャートは水曜日にまとめて発表となりますが、Green Hill Music Chartは先週分の第5節を11日、今週分の第6節を14日に発表する予定です。今年もこの””ブログとGreen Hill Music Chartをよろしくご愛顧ください。