第45回日本有線大賞・展望

 第45回日本有線大賞のノミネートが1日、社団法人全国有線放送協会・日本有線大賞運営委員会から発表された。今年は2010年以来2度目となる11月開催となり、最終選考・受賞式は14日に生放送される(ラジオは19日に録音放送)。主要部門を受賞したアーティストは以下の通り。

公式HP(リンクからランキングの確認が可能)
http://ranking.cansystem.info/grandprix/information/


有線音楽優秀賞(この中から日本有線大賞が決定する)
大月みやこ
AKB48
香西かおり
JUJU
氷川きよし
西野カナ
水森かおり
Fairies

新人賞
岩佐美咲(ロングリクエスト賞も同時受賞)
臼澤みさき

特別賞
秋元康
きゃりーぱみゅぱみゅ


展望
 きゃりーぱみゅぱみゅはシングルCDの初リリースは今年1月だが、配信シングルとミニアルバムを去年リリースしているため新人扱いされなかった可能性が高い(レコード大賞でも新人扱いされていない模様)。逆を言えばCDを出していなくても配信シングルが多くリクエストされれば新人賞を受賞できる可能性があると言う事も言える。今後そう言ったアーティストが出てきそうだ。

 新人賞(最優秀新人賞は決めない)はAKB48から演歌歌手としてソロデビューした岩佐美咲と、若干14歳の民謡歌手臼澤みさきが受賞した。ここで注目したいのは臼澤みさき。バックに付いているのが植村花菜、ふくい舞同様、芸能界のドンことバーニングプロの周防郁雄社長と言う事もあり、レコード大賞での優秀新人賞(さすがに最優秀までは難しそうだが可能性は無くはない)、更には震災の被害が激しかった岩手県大槌町出身と言う事もあり、今年も震災復興をテーマに掲げている紅白出場まであるのではないかと言われている。今年の賞レース、並びに年末音楽番組に度々登場する可能性があるだけに覚えておいて損は無いだろう。
 一方岩佐美咲は演歌を歌いたいがために「プロダクション尾木」から演歌界の最大手「長良プロ」に移籍。長良じゅん会長の影響力もあり今年の新人賞レースを引っ張っていく存在になるのではないかと言われていたが、その会長が5月にハワイで急死(不慮の事故だったようだ)。更には最有力と言われていたレコード大賞の最優秀新人賞も、過去に板野友美がソロデビューした際にレコード大賞では新人扱いされなかった事もあり優秀新人賞の受賞も見送られる可能性が出始めている。唯一最優秀新人賞のタイトルがかかったレコード大賞でもこの2人が並び立つことになるだろうか。今月中に発表されるレコード大賞のノミネートを待ちたい(ただランキングでは2人とも上位ランクを続けているので、「文句なし」と言えばその通りである)。

 大賞候補となる有線音楽優秀賞には例年通りポップス勢4組、演歌から4人がノミネート。とは言え香西かおりとFairiesを除けば昨年と同じ顔合わせで新鮮味に欠ける感は否めない。今年は昨年のふくい舞のような波乱の要素が見当たらず、順当に氷川きよしが7度目の大賞受賞となると思われる。注目は99年以来13年ぶりの有線大賞選出となった香西かおり。今年はデビュー25周年でプロモーションにかなりの力を入れており2007年以来となる紅白出場も現実味を帯びていると言われている。同日発表された「2012 FNS歌謡祭」への出演も決まっており、こちらも今後の動向が注目される存在となりそうだ。

 昨年は思わぬ結果により騒然(更に出来レースを疑われたふくい舞のブログが炎上)となった日本有線大賞だが、今年は11月開催に戻りどのような結果となるのか。