今年の音楽賞レースを占う(BJMA2013)

 12月に入りましていよいよ音楽賞レースの時期となりましたので、ここではその展望をお送りします。ここでは今年で5回目を迎えますBillboard JAPAN Music Awards 2013について触れていきます。

Billboard JAPAN Music Awards 2013(14日放送・収録は11月25日に行われた模様)
http://www.billboard-japan.com/awards2013

 アメリカ最大手の音楽チャートであるBillboardの日本版、Billboard JAPANが開催する音楽賞。開催当初は翌年2月にCS局のフジテレビNEXTで生中継してたが、2012年度から年末開催となり、地上波のテレビ大阪テレビ東京系)での事前収録放送となっている。
 受賞対象は各年間チャート1位を表彰する“チャート部門”と、昨年11月から今年10月発表分の週間チャート1位獲得者による選抜形式の“アーティスト部門”に分かれる。

 “チャート部門”の対象となる2013年の年間チャートは6日に発表され、全11部門の年間1位がそれぞれ表彰を受ける。
http://www.billboard-japan.com/special/detail/780

 “アーティスト部門”は昨年から、11月上旬にインターネットで行われた一般投票の票数に、アーティスト毎の週間チャートにおける獲得ポイントを加える方式が変更になり、Top Pop Artistは上位5組、その他の部門は1位獲得者が表彰され、最多ポイント獲得者がArtist of the Yearを獲得する事となる。
 この変更に伴い、Top Pop Artistはノミネートされた全アーティスト(今年は85組)の順位が番組内で発表される事となった(昨年その他の部門はベスト5が発表)。これはもちろん、他の音楽賞レースには参加していないジャニーズ系のアーティストも例外なく順位付けされ発表される。まさに全面戦争である。


 ここでは11月8日に発表された中間結果を元に検討する。
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/16225

 メインとなるTop Pop Artist(Hot 100、シングル売上、アルバム売上、エアプレイチャート週間各1位獲得者が対象)では当然週間チャートが影響する以上、圧倒的な売上(Billboard JAPANはサウンドスキャン調べなのでオリコン程の数字ではない)を誇るAKB48がかなり有利な状態である事は間違えない。2位の嵐もAKB48以外の相手なら完封できる存在。ある意味“それ以外”が見どころとも言えるだろう。
 3位はきゃりーぱみゅぱみゅが、年間Hot100では上位にいるサザンオールスターズ(15位)やSMAP(14位)を抑えてランクイン。今季アルバムのみのB'zが4位、販売方法もあってここでは年間シングルチャート下位に落ち込んでいるEXILEも5位に食い込んでいる。ここら辺はかなり票数が効いているか。6位の関ジャニ∞[エイト]や7位の西野カナも自力があるだけに逆転の可能性もありそうだ。なお昨年ベスト5に入ったMr.Childrenは8位、安室奈美恵は10位と、持ち点の問題もあってか苦戦している。ベスト5圏内を巡る争いもそうだが、全体の順位もはっきり出るだけに同系アーティストの位置づけも見どころと言えるだろう。

 ジャズ部門(29組)では八代亜紀が首位。週間チャート5勝で年間チャートでも首位を獲得し着実に票を集めれば戴冠となりそうだ。

 クラシック部門(11組)は大友直人,東京交響楽団が首位。週間チャートで今季22勝と圧倒的な強さを誇り総合の年間アルバムチャートにも37位にランクインしている。海上自衛隊東京音楽隊三宅由佳莉は「自衛隊の歌姫」として話題となり週間チャート9勝で年間2位に入ったが中間では4位。1位が圧倒的なので追い上げたとしても2位までか。

 アニメ主題歌部門(アニメタイアップ曲と声優が歌う楽曲が対象、特撮は含まない・33組)では共に紅白出場を決めているLinked HorizonとT.M.Revolution ×水樹奈々が1位、2位。年間チャートでは前者が1位に対し後者は4位と持ち点が勝敗を分ける可能性がありそうだ。

 インディーズ部門(シングル・アルバム合算、36組)ではゴールデンボンバーが首位。年間チャートでは2位の矢沢永吉が上回っており、この両者の一騎討ちとなりそうだがゴールデンボンバーが番組に出演すると言う事は…。

 なおケラケラがゲスト出演する事となっており、おそらく新人賞を受賞するものと思われる。


 今年も混戦・乱戦となりそうなBillboard JAPAN Music Awards 2013。果たしてどんな結果となるのか。