(2017 May)Billboard JAPAN Monthly Digest

 5月のBillboard JAPAN Monthly Digestをお送りします。今回は5月15日付から6月12日付までのチャートをおさらいします。なおBillboard JAPANの詳しいチャートの内容に関しましてはこちらをご覧下さい

 6月9日に上半期チャートが発表されました。これについては週間チャート紹介後に触れたいと思います。

※ CDリリース週、配信解禁週、もしくはそれ以前の曲は赤文字表記CD売上のポイントが通常より低い比率で計算されていると思われるポイントについては青地表記


5月15日付(公式解説CHART insight
1位 「COLORS」V6CDセールス1位) 7,987Pt.
2位 「リボン」BUMP OF CHICKENダウンロードラジオ1位) 7,156Pt.
3位 「パッ」西野カナ 6,264Pt.
4位 「MOVIE」BTOB 6,144Pt.
5位 「UPDATE」MAG!C☆PRINCE 5,837Pt.

7位 「恋」星野源MV再生回数1位) 4,828Pt.
12位 「I'll be there」嵐 (ルックアップ1位) 2,810Pt.
28位 「血、汗、涙」防弾少年団ツイート1位) 1,704Pt.

 V6がCDセールス1位、ルックアップ4位で総合首位を獲得。BUMP OF CHICKENは2部門で首位、ツイート10位と配信限定としては高得点だったが2位まで。西野カナはCDセールスこそ5位だったが、ツイート6位、MV再生回数7位、ラジオ10位と幅広く加点し総合ではベスト3入り。BTOBはCDセールス3位、ツイート2位、MAG!C☆PRINCEはCDセールス2位だったが、その他が振るわずCDセールスから順位を落とした。防弾少年団がCDリリース前週で早くもツイートで1位。Billboard Music Awardsにノミネートされた影響が大きそうだ。


5月22日付(公式解説CHART insight
1位 「血、汗、涙」防弾少年団CDセールスツイート1位) 29,764Pt.
2位 サイハテアイニRADWIMPSラジオルックアップ1位) 7,918Pt. 
3位 「テルネロファイター」M!LK 5,052Pt.
4位 「デスティニー」シェネル 3,771Pt.
5位 「パッ」西野カナ 3,663Pt.
6位 「渡月橋~君 想ふ~」倉木麻衣ダウンロード1位) 3,649Pt.

9位 「恋」星野源MV再生回数1位) 3,555Pt.

 防弾少年団が2部門で1位を獲得する他、ルックアップ5位、MV再生回数でも6位に入り総合首位獲得。解説にもある通り、K-POPでCDセールスとツイート以外で加点出来たのは珍しい傾向となった。RADWIMPSも2部門で首位、CDセールスでも3位となりセールス総合では2位に上がっているため、配信でも好調な売上を記録したようだ。そのRADWIMPSをCDセールスで上回ったM!LKが総合3位。シェネルはCDセールスでは34位だったが、ダウンロード2位が大きく作用しルックアップの7位も加え総合では4位までジャンプアップした。


5月29日付(公式解説CHART insight
1位 「背中越しのチャンス」亀と山PCDセールスルックアップ1位) 20,159Pt.
2位 「CHARM」WANIMA 8,779Pt.
3位 「HERO」MONSTA X 7,799Pt.
4位 「血、汗、涙」防弾少年団 (ツイート1位) 5,628Pt.
5位 「SIGNAL」TWICE (MV再生回数1位) 5,070Pt.

12位 「ララバイ」WANIMAダウンロード1位) 2,579Pt.
26位 「ロザーナ」THE YELLOW MONKEYラジオ1位) 1,697Pt.

 修二と彰以来、11年半ぶりとなる亀梨和也山下智久スペシャルユニット、亀と山Pが2部門で首位、ツイートでも3位に入り総合首位獲得。WANIMAはリードナンバーでCD売上ポイントが加算される「CHARM」がCDセールス、ラジオ3位、ダウンロード5位、ルックアップ7位、ツイート8位、MV再生回数10位と満遍なくポイントを積み重ね総合2位。しかしダウンロード1位はそのカップリング曲の「ララバイ」で、こちらも総合12位に入っている。CD売上2位のMONSTA Xはツイート5位、ルックアップ6位を加え総合ベスト3入り。こちらも先週同様ルックアップで結果を残しており、ファンがチャート対策を講じている可能性がある。TWICEが6月発売のアルバムから新曲のMVを公開。今季第1節からMV再生回数で首位を守り続けていた星野源から首位の座を奪い総合でも5位に食い込んだ。ベスト盤をリリースしたTHE YELLOW MONKEYは、特典CDに収録されている新曲「ロザーナ」がラジオで1位となり総合チャートでも26位にランクインした。


6月5日付(公式解説CHART insight) ※ この週まで上半期
1位 「MY SWAGGER」GOT7CDセールス1位) 7,102Pt.
2位 「心」コブクロ 5,521Pt.
3位 adrenaline!!!TrySailダウンロード1位) 4,753Pt.
4位 「背中越しのチャンス」亀と山P(ルックアップ1位) 4,673Pt.

8位 「SIGNAL」TWICE (MV再生回数1位) 3,304Pt.
12位 「スカイダイビング」乃木坂46ツイート1位) 3,124Pt.
28位 「It's Who We Are」Nulbarichラジオ1位) 1,908Pt.

 GOT7がCDセールス1位、ツイート2位で総合首位を獲得。ただしこちらはルックアップは64位と振るわずCDはあまり聞かれていないようだ。コブクロはCDセールス2位、ダウンロード、ラジオ9位とCDセールス以外で伸びを欠いた感があるものの総合2位は確保。TrySailはCDセールスでは8位だったが、ダウンロードで何と首位を獲得。ルックアップも6位に入り総合ではベスト3入り。「シンデレラガールズ劇場」5月エンディング曲はCDセールス3位、ルックアップ4位だったが、好調な楽曲に押し出される形となり総合では5位に後退。乃木坂46はこの週リリースしたアルバムに収録されている「スカイダイビング」がツイートで1位、ラジオでも7位となり総合チャートで12位に食い込んだ。ラジオ1位はこの週EP盤がリリースされたNulbarich。今年の夏フェスに多く出演が予定され注目の存在となっている。


6月12日付(公式解説CHART insight) ※ この週から下半期
1位 「願いごとの持ち腐れ」AKB48CDセールス1位) 57,369Pt.
2位 「Just You and I」安室奈美恵ダウンロード1位) 10,623Pt.
3位 「だから、ひとりじゃない」Little Glee Monster 5,479Pt.
4位 「あんきら!?狂騒曲」双葉杏(五十嵐裕美),諸星きらり(松嵜麗) 5,374Pt.
5位 「CQCQ」神様、僕は気づいてしまった 4,574Pt.

9位 「SIGNAL」TWICE (MV再生回数1位) 3,434Pt.
13位 「背中越しのチャンス」亀と山P(ルックアップ1位) 2,772Pt.
19位 「血、汗、涙」防弾少年団 (ツイート1位) 2,384Pt.
37位 「It's Who We Are」Nulbarich (ラジオ1位) 1,408Pt.

 AKB48選抜総選挙シングルが、初動だけで昨年「翼はいらない」の累計売上を上回る255.6万枚を記録し総合首位を獲得。ラジオ3位、ツイート6位で加点しているが、ルックアップは3位とCD稼働率はやはりかなり低そうだ。安室奈美恵はCDセールス7位だったもののダウンロードでは抜けた1位となり、ラジオ4位、ルックアップ8位を加え総合では2位に浮上。Little Glee MonsterもCDセールス5位からダウンロードでも結果を残し(セールス総合では4位に上がっている)、ラジオ6位、ツイート9位としっかり加点し総合ベスト3入り。「デレステ」の楽曲はルックアップでAKB48を上回る2位をマーク。CDセールスでも2位だったが配信上位勢に屈し総合では4位に後退。神様、僕は気づいてしまったはCDセールス14位から、こちらもダウンロードで上位に食い込み(セールス総合7位)、ラジオでも7位に入り総合5位となった。


 そして今回は上半期チャートについてもお知らせします。発表されたのはシングル総合チャートHot 100、アルバム総合チャートHot Albumsと、この両方を合算(アルバムは1.5倍換算)したTop Artist、そしてHot 100からアニメ関連を抽出したHot Animationの4部門のベスト10となります。

 Hot 100の上半期1位となったのは星野源「恋」。上半期中に週間チャートでは26週中24週に渡りトップ10に入り、うち8回の首位獲得。各要素を見てもCDセールス以外の6部門で上半期首位と圧倒的な強さを見せ、Top Artistの部門でも星野源は上半期1位となりました。2位には今季第1節に登場した欅坂46「二人セゾン」、3位には昨年末の好調を維持したピコ太郎「PPAP」が入りました。
 Hot Albumsでは昨年末にリリースされたSMAPの25周年ベスト盤「SMAP 25YEARS」が上半期1位となった。このアルバムは111.7万枚を売り上げその売上ポイントが大きく作用しているが、ルックアップは4位と売上ほど聞かれている訳ではないようだ。2位にはSMAPの翌週にリリースされたback numberのベスト盤「アンコール」がランクイン。こちらは初動の28.2万枚から売上を積み重ね、上半期時点で54.1万枚まで到達。更にダウンロード、ルックアップでも首位となっており、むしろこちらの方が「より聞かれているアルバム」となっている。3位はAKB48「サムネイル」となっているが、やはりCD売上(CD売上だけなら上半期2位)以外の部分で伸び悩み、総合では3位に甘んじている。
 アニソン部門となるHot AnimationではHot 100でも6位に入ったRADWIMPS前前前世」が上半期1位。2位には米津玄師「orion」が、CDセールスで上回っているHey!Say!JUMP「OVER THE TOP」やHKT48「バグっていいじゃん」を抑えランクイン。Mステ出演で話題となったどうぶつビスケッツxPPP「ようこそジャパリパークへ」が5位、LiSA「Catch the Moment」が6位に入っている。

 果たして下半期に入り、どのようなヒット曲が生まれ、年間チャートでは上半期からどう変動があるのか。また来月もこのコーナーをご覧いただければと思います。