Green Hill Music Chart 2021 第53節結果

2021シーズン最終・第53節(11月22日~11月28日)結果

 昨シーズンとなる2020年度から大幅に仕様変更を行ったGreen Hill Music Chartですが、今季は新たに長期に渡りチャートインしている曲に対してポイント獲得条件を付け、チャートの活性化を促進する「リカレント・ルール」を導入します。詳しいルールにつきましては下記のリンクをご覧ください。

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※ 来季となる2022年度では、このリカレント・ルールの規定を変更します。詳細はこちらをご覧ください。

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 また、このチャートで用いているBillboard Japanのダウンロードストリーミングルックアップの要素を含め、Billboard Japan全体の仕様解説も掲載しておりますので、併せてご覧いただければと思います。

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 それでは2021年シーズン最終節となる第53節の結果です。

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2021 Round 53 Result

 LiSA「明け星」がダウンロードとルックアップで前節から順位をキープし2週連続1位だった「ベテルギウス」を逆転。CDリリース2週目で首位に立った。ストリーミングではなかなか順位を伸ばせず苦戦しているが、CDリリースを機にダウンロードが持ち直したのが大きかった。

 「ハート」もシングルCDリリースによりルックアップのポイントが入りベスト3入り。こちらはダウンロード、ストリーミング共に右肩上がりで、来季序盤もポイントを重ねられそうだ。「君に夢中」は金曜日リリースながらダウンロードで1位。ストリーミングでも3日間の集計で31位と好発進。1週間丸々使える次節どれだけの順位に飛び込むか。

 その他初登場は7曲。先月北九州で行われた「世界体操・世界新体操2021」テーマソングとなった「Sing-along」が5位。韓国ドラマ「智異山」挿入歌となっているBTSのJINによるソロ楽曲「Yours」が11位。ゲーム「あんさんぶるスターズ!!」Edenのシングル収録曲がダウンロードでのポイントにより17位と23位に2曲チャートイン。ラジオ「ラブライブ!シリーズのオールナイトニッポンGOLD」タイアップ楽曲によるシングルが20位。ライブツアーのラストを飾っていた「踊り子」が21位。今月リリースのシングルから先行配信となった「僕らの季節」が22位に入ったが、LINE MUSICのキャンペーンによる影響が強いか。

 

 つづいて、今週の結果を受けてのアーティストランキング上位50組はこのようになりました(ポイントの増減に伴う順位変動に対し赤文字青文字表記)。

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Artist Ranking 21-53

 2021年シーズンの最終的なアーティストランキングベスト50はこのようになり、BTSが今季最多のポイントを獲得した。YOASOBIが3位とは差の付いた2位になり、優里が3位となった。

 昨シーズンは1位のOfficial髭男dismが1,663Pt.、2位のLiSAが1,032Pt.と圧倒的なポイントとなっていたが、今季はそこまで高い数字にはなっておらず、ポイントが分散されている(参考までに、昨季10位は217Pt.、20位は59Pt.、30位は36Pt.、40位は21Pt.、50位は16Pt.だった)。リカレント・ルール導入の影響もあるだろうが、1アーティストが複数曲で上位を占める形は昨季に比べ少なくなった印象がある。来週からスタートする2022年シーズンではどのような動きとなるのか。

 

 今回は楽曲別の年間ベスト20もここで発表します。

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2021 season hit 100 (Best 20)

 年間ランキングを制したのは優里「ドライフラワー」。BTS「Dynamite」が2位に入りYOASOBI「怪物 (Monster)」が3位となった。

 最終節までもつれたルックアップの年間1位争いはSixTONES「僕が僕じゃないみたいだ」が1位を獲得。ルックアップの年間ベスト5はSixTONESSnow Manが2曲ずつと、音楽配信の無いジャニーズの両雄が分け合う形となった。Billboard Japanの2021年度年間ランキングが今月10日に発表される予定だが、ダウンロード、ストリーミング、ルックアップを週間チャートの順位により等価値としたこのランキングは、また別の印象を与えられればと思います。

 

 その他、現在の曲別暫定年間ランキング上位100曲はこちらからご覧ください。

amalabel.g3.xrea.com

 以上が今週のチャートでした。

 

年度末のご挨拶

 今シーズンもGreen Hill Music Chartをご覧いただき、誠にありがとうございました。ストリーミングのシェア拡大に伴いCD、ダウンロードの市場規模が縮小され、徐々に存在価値を失いつつありますが、それぞれに得意分野があるのであれば、まだまだ有用なツールとしての利用価値はあると思います。また年間ランキングにおいてはストリーミング偏重の傾向が更に強くなりそうですが、それとは違うランキングを提供出来ているかと思います。また来季はリカレント・ルールを一部変更します。ロングヒットにも対応しつつ、トップ10に入りきらない曲のフォローも行えればと思っております。来週からの2022シーズンもぜひご覧ください。

 昨シーズン新設したGreen Hill Music Chartによる年間表彰「Green Hill Music Award 2021」のノミネートを12月4日に発表、翌週11日に開催します。こちらもどうぞお楽しみに。

 そして12月28・29日には年末恒例となっております「Green Hill Music Grand Prix 2021」も行います。第1弾選出歌手については「Green Hill Music Award 2021」で発表しますので、ご覧いただければと思います。

 

 今後とも、“天”ブログ「Green Hill Music Chart」をよろしくお願いいたします。