当ブログでも3月(http://blogs.yahoo.co.jp/amano_redstar/67543733.html )に特集した、Billboard JAPANに動画再生回数を考慮する仕様変更が5月29日に発表された。この話は昨年の年間ランキングが発表された辺りから話題になっていたが、上半期最後の週間チャートが発表された今週このタイミングでの発表となった。
ビルボードジャパン・チャートが6月にリニューアル!チャート・インサイト・サービスがデビュー
http://www.billboard-japan.com/special/detail/1255
総合チャートはこれまで、ラジオでの放送回数を基にしたAirplay、サウンドスキャン調べでのCD Sales、iTunesでのDL数を基にしたDownload、CDDBへのアクセス数となるLook up、Twitterでの呟きを集計したTweetの5要素を取り入れていたが、これにYouTubeでの動画再生回数と、歌詞表示サービス「プチリリ」への歌詞アクセス数を基とするストリーミング数を加えた7要素によりBillboard JAPAN Hot 100が形成される事となった。
YouTubeの再生回数は国内からアクセスした回数のみが集計される。公式映像(ISRCの付番されている事が条件)であればアメリカ同様ニコ動風に言う「歌ってみた」「踊ってみた」「演奏してみた」等も含まれるようである。ただ今のところ動画再生回数の集計対象はYouTubeのみで、Gyao!やニコニコ動画等、他の動画配信サイトは含まれていない。
プチリリ(http://petitlyrics.com/)は歌詞投稿コミュニティサイトとしてシンクパワーが運営されており、このサイトに投稿された歌詞が、対応するアプリにより楽曲に合わせた歌詞を表示される仕組みになっている。Look up(CDDB)の要素がCD経由でのアクセスに対し、Straming(プチリリ)の要素はデータ化された楽曲(1曲単位)からでもアクセスが可能となっており、購入、レンタル、DL等、楽曲を入手したユーザーの中でも、歌詞を手元に表示して楽曲を聞きたいコアなファンの取り込みを見込んでいるものと思われる。また、歌詞が評価され、話題となった楽曲のチャートへの反映と言った効果も見込まれるだろう。
今回の仕様変更ではアルバムチャートにも変更が施されている。今までのTop AlbumsはCD Salesのみでのランキングだったが、これにDL数とLook upの要素を加えHot Albumsとして複合チャート化する。こちらもどのような変化が起こるのか注目したい。
そして昨年の年間チャートで試験導入され話題となったチャート解析サービスがいよいよ正式導入される。個人サービスは7月まで無料開放(それ以降は税別300円/月)され、一部に関してはその後も無料で利用が可能となる。Hot100、Hot Animation、Hot Albumsが対象となり、どの曲がどの要素で強いのか、弱いのかが一目で分かるだけに、業界関係者も目を離せない内容となりそうだ。
これらの新要素は早速、2015年度下半期に入る来週のチャートから導入となる。これによりどのようなチャートとなるのか。来週からのBillboard JAPANも目が離せないだろう。