Green Hill Music Chart 2022 第30節結果

2022シーズン第30節(6月20日~6月26日)結果

 

 昨シーズンから導入した「リカレント・ルール」について、今季は仕様変更を行い獲得ポイントについても制限を設けました。詳しくはリンクをご覧ください。

amano-yuuki.hatenablog.jp

 

 また、このチャートで用いているBillboard Japanのダウンロードストリーミングルックアップの要素を含め、Billboard Japan全体の仕様解説も掲載しておりますので、併せてご覧いただければと思います。

amano-yuuki.hatenablog.jp

 

お知らせ:

 今季上半期表彰となります「Green Hill Music Camp 2022」を発表しました。以下のリンクからご覧ください。

 

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 それでは第30節の結果です。まずは11位以下を発表します。

2022 Round 30 Result

 今週は28曲がポイントを獲得。27位の「LOVE DIVE」は3週間ぶりに再登場。順位は下がり気味だが今週は盛り返しポイントを獲得した。

 初登場は4曲。セイコー プロスペックス(腕時計)のCMソング「Save Yourself」が12位。20日モーニング娘。'22、およびハロープロジェクトを卒業した森戸知沙希による「みかん」(2007年にモーニング娘。がリリースした曲のカバー)が15位。アニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」より「Eutopia」が16位(歌手の読みは「しょう らんじゅ」)。アプリゲーム「Heaven Burns Red」から「White Spell」が20位に入った。

 

 つづきましてトップ10の発表です。

2022 Round 30 Top 10

 初登場は2曲。劇場版「ONE PIECE FILM RED」劇中歌「私は最強」が9位。チャーリー・プースBTSのジョングクによるコラボ曲「Left and Right」が4位に入った。

 首位争いは前節の1位、2位がシングルCDをリリース。これによりルックアップのポイントも加算され、「ミックスナッツ」が準パーフェクトとなる29Pt.を獲得し2度目の3週連続1位となった。また「Habit」も23Pt.と高得点をマーク。こちらも年間上位に向け加速した。

 

 それでは今週の結果を受けて、アーティストランキング上位40組はこのようになりました(ポイントの増減に伴う順位変動に対し赤文字青文字表記)。

Artist Ranking 22-30

 トップ10では優里が6位に後退しSnow Manが5位に。また米津玄師、YOASOBIが9位、10位から後退しなにわ男子がトップ10入りを果たした。今週29Pt.を獲得したヒゲダンは2位BTSと46.5Pt.差まで接近。BTSは昨年のポイントを減らしており、ヒゲダンが今後2位まで上がる可能性がありそうです。

 

 その他、現在の曲別暫定年間ランキングはこちらからご覧ください。

amalabel.g3.xrea.com

 以上が第30節のチャートでした。来週もぜひご覧ください。

上半期表彰:Green Hill Music Camp 2022

 お待たせしました。今年上半期、日本の音楽界でヒットした曲を振り返る「Green Hill Music Camp 2022」。今日はいよいよメインイベント、今年上半期のヒット曲を総ざらいする「Green Hill Music Camp 2022」をお伝えします。

 

Green Hill Music Camp 2022(開催は今回で15回目)
規定
・ 今シーズン前半に活躍したアーティストのみが選出される
・ 選出は性別に関係なく20組
・ 以下の基準において上半期チャート上位を選出アーティストとする(Grand Prixと同一基準)

 

Green Hill Music Chart(上半期時点)
歌手別ポイントランキング1位(シングル・アルバムを合算。アルバムのポイントは1.5倍)
(以下は楽曲での選出)
シングルチャート1位
ダウンロード1位
ストリーミング1位
ルックアップ1位
アルバムチャート1位

 

Billboard JAPAN 上半期ランキングから
Hot 100(CD売上での獲得ポイント順位をHot 100の順位が上回っている事が条件)
Download Songs
Streaming Songs
Look Up Single CD
Hot Albums(CD売上での獲得ポイント順位をHot Albumsの順位が上回っている事が条件)
Look Up Album CD

 

Green Hill Music Chart上半期時点(上記Billboard JAPANでの選出が優先される)
Hit 100(楽曲別ランキング)
Artists 50(歌手別ランキング・第1節~26節までの獲得ポイントで選出)

※ 昨年以前にMusic Campに選出された楽曲・アルバムは除外される。また選出には審査を要する場合がある。


 果たして今年上半期の音楽シーンを飾った20組に選ばれたのは誰か。それでは発表です。(カッコはMusic Campでの選出歴)

 

【ワイルド・カード(Green Hill Music Chartからの選出)】

 

「喜劇」星野源 (3年ぶり5回目)


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「ハート」あいみょん (2年ぶり3回目)


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「W / X / Y」Tani Yuuki (初選出


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「明け星」LiSA (3年連続3回目)


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※ 本来はBE:FIRSTが選出される予定でしたが、審査の結果星野源を繰り上げ選出しました。

 

【上半期ランキング上位選出】

 

CITRUSDa-iCE初選出


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アルバム「狂言」より

「心という名の不可解」Ado (2年連続2回目)


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「Lovin' you」King & Prince (2年連続3回目)


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「M八七」米津玄師 (5年連続5回目)


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「Butter」BTS (2年連続2回目)


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「Secret Touch」Snow Man (3年連続3回目)


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「水平線」back number (3年ぶり6回目)


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アルバム「THE BOOK 2」より

「もしも命が描けたら」YOASOBI (3年連続3回目)


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「ミックスナッツ」Official髭男dism (3年連続3回目)


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「シンデレラボーイ」Saucy Dog (初選出


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「初心LOVE」なにわ男子 (初選出


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「なんでもないよ、」マカロニえんぴつ (初選出


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アルバム「CITY」より

「Rosy」SixTONES (3年連続3回目)


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「残響散歌」Aimer (初選出


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ベテルギウス優里 (初選出) ※昨年は女性スキャンダルにより選出除外


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【そしてトリを務めるのは…】

 

「一途」King Gnu (2年ぶり3回目)


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 いかがでしたでしょうか。上半期に話題となったアーティスト全20組を紹介していきましたが、思い当たる曲はありましたでしょうか。年間表彰となるGrand Prix(12月28日、29日発表予定)では紅白20組ずつの発表となります。今回選ばれた20組は生き残れるか、それとも下半期に逆転があるのか。

 

 Grand Prixに向けての戦いは当ブログでも毎週お楽しみいただけます。それではまたお会いしましょう。

上半期表彰:Green Hill Music Trial 2022

 お待たせしました。今年上半期、日本の音楽界でヒットした曲を振り返る「Green Hill Music Camp 2022」。今日は過去に年間、上半期表彰で選出されていないものの、今年上半期チャートに登場し上位に進出したアーティストを紹介する「Green Hill Music Trial 2022」をお送りします。

 

選出規定

・ Green Hill Music Camp 2022の選出基準に順じ、選外になったアーティスト上位から下記条件を除くアーティストを男女別に各5組、計10組を選出する。

・ 過去に年間表彰(現:Grand Prix)、上半期表彰(現:Music Camp、Music Trial)で選出されたアーティストは選出の対象外とする。また、企画モノのアーティスト、国外のアーティスト、グループ内からの派生ユニット、ならびに他グループのメンバーとしてデビューした事のあるアーティストを含むグループに関しても除外する。

※ 年間表彰となる「Green Hill Music Grand Prix」は2007年から、上半期表彰となる「Green Hill Music Camp」は翌2008年から始まっており、それ以前に関しては関与しないため、それ以前に実績のあるアーティストが選出される可能性もある。

 

選出基準

Billboard JAPAN Hot 100(CD売上での獲得ポイント順位をHot 100の順位が上回っている事が条件)

Billboard JAPAN Download Songs

Billboard JAPAN Streaming Songs

Billboard JAPAN Look Up (Single CD)

Billboard JAPAN Hot Albums(CD売上での獲得ポイント順位をHot Albumsの順位が上回っている事が条件)

※ 各要素で誰も選出基準を満たさなかった場合は、他の要素から補充し5組を選出する。

 

  それでは、紅組から発表します(紅組はストリーミング、ルックアップからの選出が無かったため、ダウンロードから3曲選出)。

 

アルバム「terzo」より

プラトニック・プラネット」Juice=Juice

(公式MV無し)

 

「光るとき」羊文学


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「燦々デイズ」スピラ・スピカ


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「悪魔の子」ヒグチアイ


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「ミライチズ」夜のひと笑い


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  紅組からは以上5組が選出されました。おめでとうございます。

 

 つづきまして白組からの選出です。

 

「CALL 119」INI


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「The Rumbling」SiM


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「常緑」大橋ちっぽけ


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アルバム「レキシチ」より

「マイ草履 feat. にゃん北朝時代」レキシ


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「YOKAZE」変態紳士クラブ


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 白組からは以上の5組が選出です。おめでとうございます。

 

 以上の10組が「Green Hill Music Trial 2022」選出アーティストとなりました。ファンの皆さん、アーティストの皆さん、おめでとうございます。果たしてこの中から年末の「Green Hill Music Grand Prix 2022」に進出するアーティストが現れるでしょうか?(昨年は川崎鷹也、藤井風、緑黄色社会が進出)

 明日のこの時間は、いよいよメインイベントとなります「Green Hill Music Camp 2022」をお送りします。今年上半期を代表する20組は誰になるのか。どうぞお楽しみに。

Green Hill Music Chart 2022 第29節結果

2022シーズン第29節(6月13日~6月19日)結果

 

 昨シーズンから導入した「リカレント・ルール」について、今季は仕様変更を行い獲得ポイントについても制限を設けました。詳しくはリンクをご覧ください。

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 また、このチャートで用いているBillboard Japanのダウンロードストリーミングルックアップの要素を含め、Billboard Japan全体の仕様解説も掲載しておりますので、併せてご覧いただければと思います。

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 それでは第29節の結果です。まずは11位以下を発表します。

2022 Round 29 Result

 今週は27曲がポイントを獲得。「それを愛と叫ぶなら」と「初恋が泣いている」はドラマが終盤を迎えているのもランクアップの要因となっているか。

 初登場は2曲と少な目。ゲーム「Heaven Burns Red」から「Everlasting Night」が18位。このゲームからは長期間の連続リリースが予定されており、しばらくチャートインが続きそうだ。もう1曲はアニメ「ちいかわ」から「ひとりごつ」が24位に入った。

 

 つづきましてトップ10の発表です。

2022 Round 29 Top 10

  初登場はここも2曲。ドラマ「吉祥寺ルーザーズ」主題歌「LOSER」が7位。ドラマ「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」主題歌「レンズ」が5位に入った。

 そして上位争いは混戦となり、上位6曲が10Pt.以上と白熱。ストリーミングでもポイントを得た「新時代」が4位に上がり「Yet To Come」に肉薄。そして首位争いはポイントを伸ばした「Habit」が同点まで迫るが、Contact(3要素の売上、再生数をポイント化)の順位差により「ミックスナッツ」が2週連続5度目の週間首位獲得となった。なおこの上位2曲は今週シングルCDがリリースされたため、来週以降はルックアップのポイントも加わる見込みとなっている。

 

 それでは今週の結果を受けて、アーティストランキング上位40組はこのようになりました(ポイントの増減に伴う順位変動に対し赤文字青文字表記)。

Artist Ranking 22-29

 トップ10では米津玄師が9位に後退。これでSixTONESが8位に順位を上げた。米津玄師はポイントの獲得があるものの、失うポイントの方が多く順位を落としていきそうです。来週以降も首位争いが予想されるヒゲダンとセカオワは、ここからどこまで上がるでしょうか。

 

 その他、現在の曲別暫定年間ランキングはこちらからご覧ください。

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 以上が第29節のチャートでした。

 

お知らせ:

 今年も上半期表彰「Green Hill Music Camp 2022」の発表が近づいてまいりました。先週の「Green Hill Music Review 2021-22」につづきまして、今週は過去に年間、上半期表彰で選出されていないものの、今年上半期チャートに登場し上位に進出したアーティストを紹介する「Green Hill Music Trial 2022」を24日に、そして本編となる「Green Hill Music Camp 2022」を25日に、それぞれ19:00に発表します。

 こちらの方も、どうぞお楽しみに。

Green Hill Music Review 2021-22

 お待たせしました。今年上半期、日本の音楽界でヒットした曲を振り返る「Green Hill Music Camp 2022」。まずは昨年下半期から今年上半期の変則年間ランキングによる選抜戦「Green Hill Music Review 2021-22」をお伝えします。


選出規定
・集計期間は2021年5月24日~2022年5月29日の53週間(昨季下半期が27週間だったため、今回は53週とする)
・選出基準はGreen Hill Music Campに準ずるが、Season Hit 100(曲別ランキング)、Artists 50(歌手別ランキング)からは選出を行わない。また今季はルックアップのポイント換算が昨年9月に大幅変更(下方修正)されたため、ルックアップからの選出は行わない。
・集計期間内にリリースされた楽曲・作品を優先して選出する
・各要素から上位1作のみ。計5組が選出される

 

 それでは発表します。

 

ベテルギウス」優里


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アルバム「狂言」より

「心という名の不可解」Ado


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「残響散歌」Aimer


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アルバム「CITY」より

「Rosy」SixTONES


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「Permission to Dance」BTS 


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 以上5曲が「Green Hill Music Review 2021-22」選出曲となりました。ファンの皆さん、アーティストの皆さん、おめでとうございます。

 そして今年上半期の表彰となる「Green Hill Music Camp 2022」は来週発表となります。過去に年間、上半期表彰で選出されていないものの、今年上半期チャートに登場し上位に進出したアーティストを紹介する「Green Hill Music Trial 2022」は24日、そして本編「Green Hill Music Camp 2022」は25日の発表となります。こちらもどうぞお楽しみに。

Green Hill Music Chart 2022 第28節結果

2022シーズン第28節(6月6日~6月12日)結果

 

 昨シーズンから導入した「リカレント・ルール」について、今季は仕様変更を行い獲得ポイントについても制限を設けました。詳しくはリンクをご覧ください。

amano-yuuki.hatenablog.jp

 

 また、このチャートで用いているBillboard Japanのダウンロードストリーミングルックアップの要素を含め、Billboard Japan全体の仕様解説も掲載しておりますので、併せてご覧いただければと思います。

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 それでは第28節の結果です。まずは11位以下を発表します。

2022 Round 28 Result

 今週は28曲がポイントを獲得。急上昇した曲は無く、初登場と再登場が既存の曲を押し出す形になっている。

 初登場は5曲。ゲーム「Heaven Burns Red」から「Burn My Universe」が11位。このゲームからは15位の「Before I Rise」と共にチャートインとなった。「うたプリ」から「Moon Rain」、「Let's be Happy!」が21位、26位。共にキャラの誕生日合わせでのリリースとなっている。3月にリリースされた「バニラ」がリリース14週目にしてポイント圏内進出。MV再生数やカラオケでも徐々に上位に進出しており、下半期のダークホースとなり得る。モー娘。半年ぶりのシングルとなった「Chu Chu Chu 僕らの未来」が28位に入った。またシングルCDがリリースされ「初恋が泣いている」が再登場となっている。

 

 つづきましてトップ10の発表です。

2022 Round 28 Top 10

 初登場は3曲。劇場版「ONE PIECE FILM RED」主題歌「新時代」が6位。ドラマドラマ「恋なんて、本気でやってどうするの?」挿入歌「わたし」が5位。今週リリースのアルバム「Proof」のリードナンバー「Yet To Come」が3位となった。なおSixTONESは新譜のリリースにより「共鳴」が大きく順位を伸ばし、「NAVIGATOR」が27位に再登場している。

 首位争いは共にポイントを落とし同点となり、Contact(3要素の売上、再生数をポイント化)の順位差により「M八七」が首位を明け渡し、「ミックスナッツ」が4週ぶり4度目の週間首位獲得となった。また「Habit」はHIKAKINとのコラボMVの効果もあってか、ポイントを伸ばし首位に接近している。次節は上位4曲による首位争いとなるのか?

 

 それでは今週の結果を受けて、アーティストランキング上位40組はこのようになりました(ポイントの増減に伴う順位変動に対し赤文字青文字表記)。

Artist Ranking 22-28

 トップ10では優里が5位に後退。優里は昨年のポイントがあるため、今後もポイントの減少が避けられない状態です。またSixTONESが9位に浮上。8位米津玄師も昨年のポイントがあり、ここからややポイントを落としながらの推移となりそうです。

 なおBTSも昨年のポイントがあるため、現状は減少分のポイントの方が多く3位Aimerとの差は徐々に縮まりそうです。

 

 その他、現在の曲別暫定年間ランキングはこちらからご覧ください。

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 以上が第28節のチャートでした。

 

お知らせ:

 今年も上半期表彰「Green Hill Music Camp 2022」の発表が近づいてまいりました。今週末は昨年下半期と今季上半期の変則年間ランキングによる選抜戦。「Green Hill Music Review 2021-22」を18日19:00に発表します。

 なお今回はルックアップからの選出は行いません。これは昨年9月のupdateにより、ルックアップのポイント換算が大幅に減少したためで、昨年8月以前にリリースした曲が有利になってしまうためです。今回はこれにより、選出される曲は5曲となります。あらかじめご承知おきください。

 

 それでは、発表をお待ちください。

Billboard Japan Hot 100 2022 上半期チャートを見る

 Billboard Japanは10日に2022年度の上半期チャートを発表し、シングルチャートであるHot 100ではAimer「残響散歌」が1位を獲得した(集計期間:2021年11月29日~2022年5月29日、週間チャートでは2021年12月8日~2022年6月1日発表分の26週間)。

www.billboard-japan.com

 

 「残響散歌」はダウンロード、ラジオ、MV再生数の3部門で上半期1位。数字が見えているところではストリーミングでも僅差の2位となっており、特にダウンロードでは既に昨年の年間1位「ドライフラワー」の42.5万DLを上回る42.6万DLを記録し、2位以下に大きな差を付け、ここでのアドバンテージが上半期1位に繋がっているものと見られる。

www.billboard-japan.com

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 ここでダウンロードとストリーミングの上半期ベスト10の数字をポイント化した表を用意したので、これで見比べて欲しい。

2022 上半期

 この2要素だけでも「残響散歌」は「ベテルギウス」に対し約3.5万Pt.の差を付けている。現状週間チャートでは「ベテルギウス」が上回っているため、この差は徐々に縮まりそうだが、他の要素を加え年間で逆転できるかとなると、かなり難しそうだ。

 

 ただこのダウンロードとストリーミングの数値は、昨年と比べ減少している。まずはダウンロードの昨年上半期の結果を見てみると…

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 昨年上半期1位、LiSA「炎」は39.7万DL(この時点での累計は98.4万DL)。1位の数字こそ今年の方が上だが、2位以下となると今年は既に20万DLを割り込んでいるが、昨年は7位までが20万DLを上回っており、10位は16.1万DL。対して今年は8位で10万DLも割り込み10位は7.9万DLと昨年の半数以下となっている。

 これはストリーミングの普及によるダウンロード市場の低下が著しい証拠であり、今年に入り急激にその規模が衰えてきていると言えるだろう。

 ただ昨年同様なのは、このベスト10のうち6曲がアニメ関連の曲である点。ひょっとしたらアニメを見ている人は、音楽系のサブスクではなく映像系(アニメを見るための)サブスクを利用し、主題歌はダウンロード購入している傾向があるのかもしれない(最近で言えば「パリピ孔明」の「チキチキバンバン」がこれにあたる)。アニメ主題歌も多くはストリーミングで配信されているが、週間300位の壁はなかなか厚く、ここでポイントを得られる曲が限られているのが現状である(去年は「うまぴょい伝説」が比較的長く300位以内に入っていたが、純粋なアニソン、ゲームソングで300位以内に食い込むのは稀)。ダウンロード市場は衰退の一途を辿るだろうが、それでも売れる特定のジャンルが生き残っていくのかもしれない。

 

 つづいてストリーミングの昨年上半期の結果を見てみたい。

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 昨年上半期1位、優里「ドライフラワー」は2.76億回。昨年は3位まで2億を上回っていたが、今年は2億を上回っている曲が無く、これだけを見ると昨年ほどストリーミングで流行った曲が無いように見えるが、10位の水準はほぼ昨年と同等ぐらいまで数字が落ち着いている。

 ストリーミング市場は日本でも上昇しているのは先日発表された日本レコード協会からのレポートでも示されているが、それでも上位の数字が昨年を下回るのは相反する結果のように見えてしまう。ただ10位の数字が昨年と近い数字になっているところを見ると、これ以下50位や100位辺りの水準が昨年を上回っている可能性は十分にありえるだろう。これはユーザー数の増大による多様性や、昨年下半期辺りからアプリのUIが改善され、ランキング上位以外の曲がプレイリストに入りやすくなったところも要因として挙げられる。

www.riaj.or.jp

 ところがそのストリーミング回数をめぐって問題が発生してきている。主にLINE MUSICやRakuten MUSICで行われている、一定期間での再生回数によって特典を得られるキャンペーン、またAWAのラウンジ機能等を使ったファンダム主体による再生数のドーピング行為が週間のストリーミングチャートに歪みを与えている。

 これらは年間ランキングで見ればそれほど大きな問題にはならないが、楽曲人気とは関係無い部分がチャートに反映されるのはCD販売による特典商法と変わりないだけに(ただしCD売上は年間ランキングに影響するため、その点は異なる)、ビルボードも4月、5月と立て続けに対策を講じてきた。ただ正直この対策も不十分と言えるだけに、更なる対策は必須だろう。

 

 とは言えあくまで週間チャートに関わる部分であり、ビルボードオリコンに比べ週間1位の優位性が低く、かつ継続的なチャートインが有効なだけに、あまり週間チャートだけを考えて対策を講じるのも考えものだろう。CD売上が週間チャートで有利に働くのも同様であり、たった1週間の1位だけでは、世の中から簡単に忘れ去られてしまうのは当然と言える(「タピオカブーム」がたった1週間だったら簡単に忘れ去られているだろう)。冒頭Hot 100上半期ベスト10で期間中に週間1位を取ったのは「残響散歌」と「一途」の2曲のみである。人気のある曲が週間1位を取れないのは「週間チャートの機能不全」とも言われているが、むしろ週間1位を取れなくても継続的な上位チャートインで上半期、年間で上位に入れるのはヒットチャートとして正常に機能している証拠なのではないだろうか。

 

 ただBillboard Japanにおいて最近問題になっているのは、発表後の訂正による差し替えが以前から減っていない点だろう。オリコンと違い集計を外注に委託しているためビルボードだけに原因がある訳では無いが、外注先の監督責任を含め度重なるチャートの訂正は信用問題になりかねないだけに、その点は気を付けてもらいたい。