Billboard JAPAN 2014 1st half Chart

 Billboard JAPANは13日、今季2014年の上半期チャート(2013年12月9日付~2014年6月9日付)を発表しました。今季からラジオでのエアプレイ、CD売上(サウンドスキャン調べ)、iTunesのDL数に加え、Look upデータの閲覧数、Twitterでの呟きと言う要素が加わり、総合チャートであるHot100にどのような変化をもたらしたのか。

2014年上半期ビルボードジャパンチャート
http://www.billboard-japan.com/special/detail/942

 上記リンクの通り、上半期のHot100は以下の順位になった

1位 嵐「GUTS!」(ツイート1位)
2位 嵐「Bittersweet」(シングル売上1位、ルックアップ1位)
3位 AKB48ラブラドール・レトリバー
4位 嵐「誰も知らない」
5位 松たか子「レット・イット・ゴー~ありのままで~」(ダウンロード1位)
6位 One Direction「Story Of My Life」
7位 関ジャニ∞「キングオブ男!」
8位 AKB48「前しか向かねえ」
9位 Pharrell Williams「Happy」(エアプレイ1位)
10位 SEKAI NO OWARIスノーマジックファンタジー

 嵐が復権し今季リリースしたシングル3曲を全て上半期4位以内にランクインさせた。1位の「GUTS!」は4月末、「誰も知らない」に至ってはシングル発売週が上半期最終週だったにも関わらず上半期4位に食い込んだ。後者は今後次第では年間1位も充分に可能性があるだろう。また「Bittersweet」がシングル売上とルックアップで1位、「GUTS!」がツイートで1位となり、嵐だけでチャート対象5部門のうちの3部門(iTunesで配信していないため、実質4部門中3部門)を制覇。その自力の高さを示した結果と言えるだろう。
 一方AKB48は総選挙シングルである「ラブラドール・レトリバー」がシングル発売後2週間分でしかないものの年間3位。「前しか向かねえ」も8位に入ったものの、新要素でのポイントが積み上げられなかったか、昨年ほどの勢いは無いように見える。肝心要のシングル売上も「ラブラドール・レトリバー」ですら、嵐「Bittersweet」には及ばず2位止まり。「前しか向かねえ」も嵐の3枚と関ジャニ∞「キングオブ男!」を下回る上半期6位。なお、じゃんけん選抜「鈴懸なんちゃら」はHot100で13位、シングル売上では9位となっている。

【参考】2013年上半期ビルボードジャパンチャート(今年とは逆でAKB48が4位までに3曲ランクインしている)
http://www.billboard-japan.com/special/detail/605


 映画興行収入で日本では歴代3位、世界でも歴代5位となったアニメ映画「アナと雪の女王」日本語版主題歌である松たか子「レット・イット・ゴー~ありのままで~」が上半期5位にランクイン。シングルリリースされていないためシングル売上とルックアップの要素でポイントが得られないものの、iTunesでは配信開始から50日連続(通算では66日)首位に立ち圧倒的なポイントをマークしている。なお、アニメ主題歌部門では松たか子版が1位、May J.版が2位、オリジナルのIdina Menzel版が3位(洋楽部門通でも3位)とベスト3を「Let It Go」が占め他を圧倒。アルバム部門ではデラックス・エディション版のサントラが1位(オリコンとは違い通常のサントラとは別計算)、海外作品サントラ部門でも1位、2位を独占し、作品人気のみならず、アカデミー賞主題歌賞を受賞した楽曲評価と言う面でも高い関心が寄せられている事が伺える結果となった。

 洋楽ではNTTdocomoのCMソングとしてオンエアされたOne Direction「Story Of My Life」が6位にランクイン。エアプレイでは3位、この楽曲が収録されているアルバムも6位に入り、幕張メッセでのライブも大盛況となった。このOne Directionをエアプレイで上回り1位を獲得したのが9位にランクしたPharrell Williams「Happy」(35歳以上対象番組限定のエアプレイチャートでも1位)。シングルリリース後はそれ程でも無かったものの、この楽曲を乗せた映像がYouTubeで多く話題となり人気に火が付き、アメリBillboardでは10週連続1位と圧倒的な強さを見せた(アメリBillboardではYouTubeの閲覧回数がランキング対象となっている)。

 AKB48とジャニーズ勢が上位を占める中、SEKAI NO OWARIスノーマジックファンタジー」が10位と健闘。エアプレイで9位、シングル売上17位、ルックアップでもかなりの数字を残しているとの事で、18位の「炎と森のカーニバル」を含め各部門で高い数字が出ているようだ。上記総合ベスト10以下では、14位のSPICY CHOCOLATE「ずっと feat.HAN-KUN & TEE」と、15位のRihwa「春風」はダウンロードでのポイントがかなりを占めていそうだ(前者はシングルリリースされていない)。

 この他、上記で触れられていない各部門別の上半期チャートをチェックすると、クラシックアルバム部門では精華女子高等学校吹奏楽部「熱血!ブラバン少女」が、海上自衛隊東京音楽隊三宅由佳莉「祈り~未来への歌声」以下を大きく引き離し1位。ジャズアルバム部門では上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト「ALIVE」が集計期間2週間であるにも関わらずNathen East「NATHEN EAST」を大きく引き離し1位。インディーズ部門(シングル・アルバム合算)ではアニメ「ラブライブ!」内のアイドルユニット、μ'sが4位までを独占(ベスト20内に6作ランクイン)。その中でも1位を取ったのは1月末にリリースされた「タカラモノズ」。昨年このチャートで上位を席巻していたゴールデンボンバーは「101回目の呪い」が13位に留まっており振るっていない。


 このチャートが年間ではどのように変わっているのか。このブログでは月末(最終土曜日)に、その月の週間チャートをダイジェスト形式でお送りしておりますのでそちらもあわせてご覧ください