お待たせしました。今年1年の音楽界をリードした男女20組、計40組を2日間に分けて発表いたします「Green Hill Music Grand Prix 2022」。今日は前編となります。
それでは今大会の選考ルールをご覧ください。
Green Hill Music Grand Prix 2022(開催は今回で16回目) 規定
2022年度の年間ランキング上位のみが選出される
4日に発表した「Green Hill Music Awards 2022」からTop Artistの男女別1位が最優先で選出され、更にTop Album、Top Single CD、Top Download Song、Top Streaming Song、Top Songから1作ずつ、計5組が選出される。
年間ランキング上位からはBillborad JAPAN Hot 100(CDシングル表題曲、リードナンバーには一部条件あり)とその要素となっている楽曲単位のダウンロード、ストリーミング、シングルCDのルックアップ(CD稼働数)から2曲ずつ。Hot Albums(一部条件あり)、アルバムCDのルックアップから1作ずつが選ばれ、年間チャートから10組が選出される。
それ以外から「ワイルド・カード」としてGreen Hill Music Chartの2022年シーズン「Season Hit 100」(楽曲別)から年間上位2曲、「Artists 50」(歌手別)から年間上位2組を選出し、紅白20組、計40組を選出する。
そもそもCD売上だけの単一要素でヒットチャートを作ろうとしている時点で無理がある。そしてそれをヒットチャートとして祀り上げたマスコミにも問題はあるし、それをヒットチャートとして受け止め続けてしまった側にも問題がある。オリコンは愚直に売上を発表し続け、これが現状であるのを示し続ければ良かったのだ。「AKBに200万枚を記録させたくない」との横やりを入れる必要は無かった。ダウンロード売上も2010年以前から集計できていたであろう。Billboard Japan Hot 100に近い形式のトラックスランキングも存在していた。では何故変われなかったのか。それが業界のしがらみと既得権益によるものであれば、巻き込まれた側も不幸である。今ある合算ランキングもCD単位での集計で、ヒット曲を示しているとは言い難い(そもそも、最も利益を上げたCDパッケージを知りたい人がいるだろうか?)。それでもオリコンは、今まで培ったコネでマスコミを支配し、自分たち(CD売上)の権威を誇示し続けるのであろうか。…いや、誇示し続けられるのであろうか。オリコンによりヒット曲を失われた10年以上の歳月が日本の音楽業界の文明的発展を妨げているようであれば、それは追及されなければならない問題である。
ユーザー数の増大に伴い、ようやくランキングの流動性も増してきた感がある。再生数で見ると年間1位のTani Yuuki「W / X / Y」は3.28億再生で、昨年1位の優里「ドライフラワー」の4.71億。年間10位で見ると今年はKing Gnu「一途」が2.04億、昨年10位はAwesome City Club「勿忘」が2.47億と、ここだけ見ると数字は昨年より落ちているように見えるが、市場規模が拡大している点を考慮すると50位、100位辺りは昨年以上の数字になっている可能性が高い。ただ日本ではランキングや履歴を聴くユーザーが多く、諸外国と比べるとランキングの変動はまだまだ盛んではない。言い方が悪いかもしれないが、「ドライフラワー」や「夜に駆ける」、「Pretender」辺りが年間上位に居残っているようでは保守的なユーザーが多いとも見られてしまう。世界的に展開しているサブスクが多く日本独自の対策は難しいかもしれないが、リカレント・ルールのような条件を満たしたらランキングから強制退場させられるようなルールが必要なのかもしれない(例:YouTubeのランキングは原則公開から1年経過で除外される)。
このような結果となっており、「W / X / Y」と「ベテルギウス」はダウンロードでのポイントを加えても「残響散歌」を逆転できない差となっている(ダウンロード10位の「Subtitle」が18,430Pt.のため)。ただ「残響散歌」のダウンロードのポイントでもストリーミングと比べると決して高くは無く、「シンデレラボーイ」や「なんでもないよ、」のようにダウンロード売上の順位が低くても、ストリーミングの順位さえあれば巻き返しが可能な(逆に言えば「M八七」のように、ダウンロード売上が高くても、ストリーミングの結果が出ていなければ順位は伸び悩む)状況となっている。
今月4日に発表した「Green Hill Music Awards 2022」からTop Artistの男女別1位が最優先で選出され、更にTop Album、Top Single CD、Top Download Song、Top Streaming Song、Top Songから1作ずつ、計5組が選出される。
年間ランキング上位からはBillborad JAPAN Hot 100(CDシングル表題曲、リードナンバーには一部条件あり)とその要素となっている楽曲単位のダウンロード、ストリーミング、シングルCDのルックアップ(CD稼働数)から2曲ずつ。Hot Albums(一部条件あり)、アルバムCDのルックアップから1作ずつが選ばれ、年間チャートから10組が選出される。
それ以外から「ワイルド・カード」としてGreen Hill Music Chartの2022年シーズン「Season Hit 100」(楽曲別)から年間上位2曲、「Artists 50」(歌手別)から年間上位2組を選出し、紅白20組、計40組を選出する。
3位には優里の「ベテルギウス」。昨年度終盤からチャートインし、今季序盤の年間ランキング争いを「残響散歌」と共に引っ張った。この曲も週間1位が無く、最高位は2位が2回。ただトップ10入りは30週で「W / X / Y」に次ぐ今季全体2位。またストリーミングは年間2位だが、こちらも週間1位は2回(通算では5回)と決して多くは無い。
実質の初登場は6曲。アニメ映画「THE FIRST SLAM DUNK」エンディング曲「第ゼロ感」が12位。ドラマ「PICU 小児集中治療室」主題歌「倶(とも)に」が17位、アニメ「チェンソーマン」第1話エンディング曲「first death」が19位。アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」エンディング曲「なにが悪い」が21位。3日に放送された「THE MUSIC DAY」で約20年ぶりに復活したブラック・ビスケッツの「Timing〜タイミング〜」が配信リリースされ24位。元々は1998年にリリースされた曲で約148万枚(オリコン調べ)の売上を記録している。ボカロP、かいりきベアの「ダーリンダンス」が公開から約3ヶ月で急浮上しポイント圏内に乗せてきた。なおBillboard Japanでは今週からニコニコ動画でのデータを基にした「ニコニコ VOCALOID SONGS TOP20」をスタートさせている(上記「ダーリンダンス」は19位)。